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サバイバーと医師のゆっくり減薬ものがたり

著:月崎時央

紙版

内容紹介

日本には約419万人の精神障害者が存在し、その数は2010年代初頭と比べて20%以上増加しています。特に気分障害や不安障害などの診断が増え、向精神薬を服薬する人々も増加していますが、多剤処方が進む一方で、服薬を続けても回復しないケースも増え、向精神薬の減薬や断薬の情報を必要とする人も増加しています。

本書は、向精神薬の減薬・断薬に成功した6名の当事者の体験談と、それを支えた精神科医2名のインタビューを通じて、精神医療の現状と減断薬の重要性を探ります。

第1部では、性犯罪被害による複雑性PTSD、発達障害、統合失調症など、様々な精神疾患の診断を受けた6名の当事者の発症から断薬に至るまでの赤裸々な体験を紹介。また、2024年の再インタビューを通じて、断薬後の現状にも迫ります。彼らは長年の服薬による後遺症を抱えながらも、現在は元気に日常生活を送っています。

第2部では、当事者を支えた2名の精神科医へのインタビューを収録。これらのインタビューでは、精神医療や向精神薬に対する臨床現場の現状、そして回復を支援するための考え方について詳述しています。本書を通じて、向精神薬の減断薬の必要性と、診断名にとらわれずに回復する可能性を考察します。

精神疾患に関する理解を深め、回復の可能性を探る貴重な一冊です!

本書と同じ著者が減薬・断薬のプロセスにせまった『ゆっくり減薬のトリセツ 第3版』も、おすすめです!

目次

はじめに

第1部 断薬したサバイバーのインタビュー

第2部 当事者の減・断薬を支援する2人の精神科医

おわりに

著者略歴

著:月崎時央
1959年千葉県出身 国際医療福祉大学大学院修士課程修了
1980年代、出版社でインテリア雑誌の編集、スタイリング 撮影などを行う。退社後、1年間のアメリカとイタリア放浪をへて、作家猪瀬直樹氏に師事。その後ジャーナリストとして、「日経トレンディ」「日本経済新聞」「朝日ジャーナル」などで執筆活動を行う。1991年長女の出産を機に独立。1993年家族の発病をきっかけに、精神保健福祉の取材を開始。

著書に『正しい精神科のかかり方』(小学館刊)、『「少女監禁」と「バスジャック」』(宝島社刊)、『精神障害者サバイバー物語』(中央法規出版刊)がある。
2007年より2015年まで(株)LAMAPPA企画社長として医療関係の出版などを行う。2016年より向精神薬に関する取材を開始する。当事者メディア・メンタルサバイバーチャンネル世話人として、オンラインを中心に、メンタルヘルスに関するワークショップ・研究会を運営している。
2024年7月に減薬の実際のプロセスと課題、そして回復の希望についてまとめた著書『ゆっくり減薬のトリセツ 第3版』を発行した。

ISBN:9784991361616
出版社:読書日和
判型:A5
ページ数:114ページ
定価:1200円(本体)
発行年月日:2024年09月
発売日:2024年09月17日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:VFD
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:MJ