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ヴェニスの商人

七五調訳シェイクスピア

著:今西 薫

紙版

内容紹介

この作品は、人種差別をあからさまに描いた『ヴェニスの商人』を、近松門左衛門風に七五調で訳したものである。このユニークな訳を思いついたのは、たまたま同時期に近松門左衛門の『曽根崎心中』と『ヴェニスの商人』を読んでいたのがきっかけだという。そのあと『ヴェニスの商人』の日本語訳を読む機会があり、訳者が「日本人の舌に乗る日本語にしたつもり」と語っていたのだが、その訳はとても日本人の舌に乗る日本語とは言い難いものだったのだ。「舌に乗る」のは俳句や和歌、短歌をはじめ、童謡などにも同種のものが見られる。シェイクスピアはブランク・ヴァース(韻律はあるが、厳格な押韻構成がない詩)という形式で書いている。ならば、日本の伝統的な詩形式である七五調で訳せばいいのでは、と思いついたのである。声に出して読むとその魅力と訳者の苦労が感じられるはずである。

著者略歴

著:今西 薫
1949年京都市生まれ。関西学院大学法学部卒業、同志社大学英文学部前期博士課程修了(修士)、イギリス・アイルランド演劇専攻。元京都学園大学教授。

ISBN:9784910733388
出版社:学術研究出版
ページ数:224ページ
定価:400円(本体)
発行年月日:2022年04月
発売日:2022年04月27日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:DD