坂井信夫評論集
〈ことば〉を壊す詩人たち
菅谷規矩雄と山本陽子、そして矢島輝夫、坂上弘、島尾敏雄まで
著:坂井 信夫
紙版
内容紹介
稀有の詩魂をこの一冊に!
山本陽子の詩を、菅谷の詩的営為を、いまここに探し出すための、暗がりのなかのあかり。ことばがめぐり、歳月はやってきて、われらの糧になることができる。
坂井さん、ありがとう!——藤井貞和氏推薦
目次
§1 菅谷規矩雄
菅谷規矩雄と〈死〉
〈亡命〉ののちに──『ブレヒト論 増補・改訂』
§2 山本陽子
『あぽりあ』の時代
漂流──山本陽子への素描
山本陽子とカフカ
**母・昌枝さんに聞く インタビュー/坂井信夫
解体する自画像──〈絵〉をめぐって
沈黙のひびき
『青春〜くらがり』の成立
山本陽子の〈死〉まで
山本陽子りばいばる
山本陽子との〈交流〉
§3 音楽
さいごのバッハ
『フーガの技法』への断片
モーツァルト断片
詩とジャズ/その極みへ
§4 小説
家族〉のなかで──矢島輝夫『もうひとつの生活』
〈対〉の成熟と崩壊 坂上弘『初めの愛』
島尾敏雄『死の棘』論
初出一覧
[解説]〈詩〉の解体と〈死〉、そして〈再生〉……堀部茂樹
あとがき