日本は、洞窟からサクレが再現する瞬間を持っている
アンドレ・マルロー(竹本忠雄『未知よりの薔薇 第二巻 出遊篇』より)
副題「太陽のサクレ」とは
ド・ゴール政権下で文化大臣を務めたフランスの作家、アンドレ・マルローが、伊勢や那智の滝で見た光のイメージ=天照大神に因る。
「初踏査か。興味あるね」
プロ登山家、竹内洋岳は言った。
「人跡未踏と聞いて、登山家、探検家の末裔であるという血が騒ぐ」
未知の洞窟への遠征に、彼が参加を決めた瞬間だった。
私たちには、その洞窟を調査するだけでなく、注連縄をかけるというミッションがある。