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シリーズ 22世紀を生きる

あわいの力

「心の時代」の次を生きる

著:安田 登

紙版

内容紹介

古代人には「心」がなかった――

「心」が生まれて3000年。
「心の時代」と言われる現代、自殺や精神疾患の増加が象徴的に示すように、
人類は自らがつくり出した「心」の副作用に押し潰されようとしている。

そろそろ、「心」に代わる何かが生まれてくるのではないか?

シュメール語、甲骨文字、聖書、短歌、俳句・・・。
古今東西の「身体知」を知りつくす能楽師・安田登氏。
「心」の文字の起源から次の時代のヒントを探る。

あっちとこっちをつなぐ不思議な力!
異界と現実の間(あわい)の存在(能におけるワキ方)であり、
古代文字の研究も重ねる著者が、まったく新しい時代の姿を求め、
「あわい」の世界に飛び込んだ・・・!
可能性は、「日本人の身体」にあり!?

シリーズ22世紀を生きる第2弾!!

目次

はじめに
第一章 「ワキ」というあわいの存在
第二章 優雅な復讐のメタファー
第三章 欠落とともに生まれて
第四章 能を生んだ漂白の民
第五章 あわいの真髄 ―― 一瞬一瞬の「今」を生きる
第六章 甲骨文字から「心」の誕生に迫る
第七章 「心」がなかった時代の内蔵感覚
第八章 無限と有限をつなぐ「あわい」
第九章 見えないものを見る力
第十章 「あわいの力」を取り戻す
あとがき

著者略歴

著:安田 登
1956年千葉県銚子市生まれ。高校時代、麻雀とポーカーをきっかけに甲骨文字と中国古代哲学への関心に目覚める。高校教師をしていた二五歳のときに能に出会い、鏑木岑男師に弟子入り。能楽師のワキ方として活躍するかたわら、『論語』などを学ぶ寺子屋「遊学塾」を、東京(広尾)を中心に全国各地で開催する。また、公認ロルファー(米国のボディワーク、ロルフィングの専門家)として各種ワークショップも開催している。著書に『能に学ぶ「和」の呼吸法』(祥伝社)、『身体感覚で「論語」を読みなおす。』『身体感覚で「芭蕉」を読みなおす。』(以上、春秋社)、『身体能力を高める「和の所作」』『異界を旅する能  ワキという存在』(以上、ちくま文庫)など多数。

ISBN:9784903908496
出版社:ミシマ社
判型:4-6
ページ数:272ページ
定価:1700円(本体)
発行年月日:2013年12月
発売日:2013年12月26日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:VSP