出版書誌データベース

著者が勤務する諏訪マタニティークリニックの不妊症外来の相談室では、不妊症に関する相談の他にも、患者自身の「生きにくさ」について打ち明けられることが多い。そんなカウンセリング現場で、著者が意識し実践してきたのが、クライエントとの「つながり」であった。
なぜ「つながり」によって心が軽くなるのか。24のカウンセリング事例と精神科医による詳細な解説から明らかにする。

第一部　カウンセリング事例
一章 子どもと大人の生きにくさ〈12事例〉
二章 不妊症治療におけるカウンセリング〈4事例〉
三章 男性不妊症〈1事例〉
四章 養子縁組〈1事例〉
五章 妊孕性温存をしたがん患者さん〈2事例〉
六章 看取り〈2事例〉
七章 辛さを乗り越えた先に〈2事例〉

第二部　カウンセリングとは何か
一章 医療とカウンセリングが融合することは難しいのか
二章 スーパーバイザー鶴見祐敏先生のこと
三章 話の聴ける人になる講座

解説　信州大学医学部精神医学教室 鷲塚伸介

編著：渡辺 みはる
諏訪マタニティークリニック「こうのとり相談室」カウンセラー。
主に、カウンセリングの神様と称されたカール・ロジャースの提唱したクライエント中心療法を学ぶ。
諏訪市医師会附属准看護学院講師・スクールカウンセラー。学会や地域・大学等での講演多数。
また「カウンセリングルーム あったかい」を主宰、個人カウンセリングや講座などカウンセリングの実践、啓発も行う。
著書に『こうのとり相談室―不妊治療の心のよりどころとして―』（はる書房、2011年）。