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心臓血管外科の基本知識と患者ケア

監:新田 隆

紙版

内容紹介

心臓血管外科の第一線で活躍する講師による好評セミナーの書籍化です.病態生理,疾患別の周術期管理,術後リハビリといった心臓血管外科に携わる看護師がマスターしておきたい事柄を平易な文体と豊富な図表を用いてまとめました.初めて心臓血管外科を学ぶ看護師の方でも,短期間でポイントをひと通りおさえることができます.

目次

序章心臓血管外科の歴史
 1心臓は最後にメスが入った臓器
  古代のエジプトや中国では心臓が中枢/心臓が止まると生きていけない/世界初の心臓血管外科手術はわずか60年前
 2低体温と人工心肺が心臓血管外科を可能にした
  人工心肺装置とは/それでも高い死亡率/心筋保護で生存率が飛躍的に向上/今や心臓血管外科は一般的な手術

第1章心臓の解剖生理と看護に役立つ基礎知識
 1心臓血管外科手術の特殊性
  少し前まで心臓が止まっていた/低体温の状態にいた/看護に求められる解剖と整理
 2心臓の解剖
  位置と外観/血液の流れと弁の動き/冠動脈/弁膜/刺激伝導系
 3末梢循環の調節
  自律神経系/内因性カテコラミン/心拍出量/酸塩基平衡/電解質異常
 4呼吸機能障害
 5術後脳神経系合併症

第2章術前の患者把握と指導
 1術前に確認しておくこと
  病気の病態生理をイメージ/精神状態と社会環境も把握/予定術式の理解/術後の問題点を予測/術後状態の客観的評価
 2退院に向けて
  リハビリテーション/自宅での受け入れ状況/服薬の確認/各種書類の確認

第3章術後管理の実際
 1術後管理の流れと基本概念
  手術室の状況を把握する/ICUでのチェックポイント/術後管理で目指すもの/ICU退室
 2ICU入室(モニタリングを中心に)
  ICU入室/モニタリング
 3術後管理の目標と患者の特徴
  術後早期患者の特徴
 4一般的な早期術後管理
  ICU入室時/復温期/循環動態安定/人工呼吸管理/鎮痛・鎮静/抜管の基準
 5術後合併症
  出血/低心拍出量症候群/周術期心筋梗塞/不整脈/脳梗塞/術後の急変
 6補助循環装置
  大動脈内バルーンパンピング(IABP)/経皮的心肺補助(PCPS)

第4章術後管理で使用する薬剤
 1術後管理の基本概念
 2循環作動薬
  カテコラミン/PDEⅢ阻害薬/血管拡張薬/β遮断薬/抗不整脈薬
 3鎮痛薬
  麻薬/麻薬拮抗性鎮痛薬
 4鎮静薬
  ミダゾラム/プロポフォール/デクスメデトミジン
 5抗凝固薬
  弁膜症術後/冠動脈バイパス術後

第5章心臓血管外科手術の周術期管理(種類別)
 1心臓血管外科手術の患者
  対象患者と患者数
 2冠動脈疾患の周術期管理
  症例数と死亡率/事例検討Aさん
 3弁膜疾患の周術期管理
  症例数と死亡率/心臓の解剖/事例検討Bさん/人工弁/合併症
 4大血管疾患の周術期管理
  解剖/分類/術式/神経学的合併症の管理
 5合併症の予防・管理
  侵襲の経過の理解/循環管理/呼吸管理/神経・意識管理/血糖管理/疼痛管理
 6感染管理
  手術部位感染(SSI)とは
 7リハビリテーション
  リハビリテーションの効果/多職種アプローチ/心臓リハビリテーションのスケール/心臓リハビリテーションの流れ

コラム
 朝起きてトイレに行くことが多い理由
 術後高血糖対策(日本医科大学付属病院での例)
 大動脈弁狭窄症の患者さんに対するリハビリテーション

索引

ISBN:9784883786534
出版社:総合医学社
判型:B5
ページ数:176ページ
定価:2800円(本体)
発行年月日:2017年08月
発売日:2017年08月31日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:MJ