出版書誌データベース

ヴィジュアルをメインにした誌面構成で、既存のアートの価値観にとらわれず、展覧会レポなどを通して、個性的なアーティストや作品を紹介していく、少々異端派なアートマガジン、ExtrART(エクストラート)。
file.33も、絵画、人形、立体など多彩な表現を紹介。

file.33のフィーチャーは「聞こえぬ声を聞く」。
聞こえぬ声を聞く。
見えないものを見る。
その実体をどう捉えるか、どう表現するか。
そこに感じる、人という存在の息吹。

これ以外にも多彩なこだわりの表現をピックアップ!
各作家、たっぷりページを使い、大きな図版で掲載しています。

◎FEATURE: 土谷寛枇(人形)、小野隆生(絵画)、Sui Yumeshima(絵画)、鶴見厚子(絵画)、大西茅布(絵画)、芳賀一洋(立体)
◎PICK UP: 駒形克哉(絵画等)、清水真理(人形)、松平一民(絵画)、
◎REPORT: 第25回岡本太郎現代芸術賞展、第47回 i.m.a.展〜立体部門より〜

▼FEATURE：聞こえぬ声を聞く
◎土谷寛枇《人形》
　〜表情が饒舌だからこそ、その存在の無言が、より印象深いと言えるかもしれない
　★何も言わず、孤高の永い時を過ごしている人形たち
　／写真・田中流
◎小野隆生《絵画》
　〜描いた絵画を切り抜くと、物体が実在する状況が再現される
　★イタリアで習得した古典技法で、絵画によって視覚化された人間の実在感を探求する
　／文・志賀信夫
◎Sui Yumeshima《絵画》
　〜魔術的な新たな原理に満ちた世界
　★「目に見えない魂」に形を与え、錬金術的な夢想で理想郷を描き出す
◎鶴見厚子《絵画》
　〜夢で見たものが現実になる、その衝撃的な体験から、ずっと夢と対峙し続ける
　★夢に特別な意味を見出し、40年に渡って描き続ける「夢の質感」
◎大西茅布《絵画》
　〜絵を描くことで身を守ってきた。絵を描いていると、とてもいいことがある。
　★美的・道徳的な先入観から離れ、具体性と対決して存在感のある絵を描く
　／文・志賀信夫
◎芳賀一洋《立体》
　〜人の姿がなく、その気配だけが色濃く漂うミクロコスモス
　★緻密な作り込みが、観る者を深いノスタルジーの旅へいざなう
　／写真・沙月樹京

▼PICK UP ARTISTS
◎駒形克哉《絵画等》
　〜人生にも芸術にも意味などない。フィクションがそこに意味を与えてくれる。
　★複雑な構造のフィクションを設定し、観る者の多様な想像力に訴えかける
　／文・志賀信夫
◎清水真理《人形》
　〜越境し異文化が交わるなかで生まれてくるもの
　★人形で描き出す、華やかな歴史の陰で不憫な生を強いられた者たち
　／写真・田中流
◎松平一民《絵画》
　〜神は人に何かを与えるためにあるのではなく、ましてや奪うためにあるのでもない
　★にこやかに微笑み自然体の美をまとう、日本神話の女神たち

▼REPORT
◎「第25回岡本太郎現代芸術賞（TARO賞）」展
　〜第25回TARO賞は、往年の熱血ダンサーから刺繍作家に転身した70歳！
　★コロナ禍を創作活動で走り抜けた24作家の実験と挑戦！
　▽吉元れい花／三塚新司／伊藤千史、硬軟＋stenographers、村上力、藤森哲／青山夢、井下紗希、因幡都頼、岡田杏里、岡田智貴、角文平、GengoRaw(石橋友也+新倉健人)、平良志季、高田茉依、張安迪、津川奈菜、出店久夫、中澤瑞季、野々上聡人、堀川すなお、森下進士、Yoko-Bon、与那覇俊
　／文・写真・ケロッピー前田
◎「第47回 i.m.a.展」〜立体部門より〜
　〜ヒトガタに投影された多種多様な幻想
　★彫刻・人形の垣根越え、ヒトガタ表現の奥深さを垣間見る
　▽石山ヒロ子、菊地拓史、木村龍、森馨、山吉由利子／石川英子、植田文子、鮫島ユリ香、清水真理、関恵美子（En）、戸田和子、舛井佐代子、森勇人／大塚和彦、藤田節子／工藤亜連／石野亜希子、五井智佳子、大西宏弥、Shijima、籐炎、時川りお、虹夜、野原アリス／大島未鈴、黒田花音、三室明里、夢宙灯
　／写真・小笠原勝

表紙及び目次背景／土谷寛枇《scena muta》、写真：田中流
執筆者名を省略した記事／文・沙月樹京