出版書誌データベース

本書は、《大学入学共通テスト》の「公共」および「政治・経済」を貫いているメカニズムをしっかりつかみ、どんな問題にも柔軟に対処できるように、以下の点に留意しました！

◆わかりにくい用語・項目は、質問・応答形式でチェック！
ふだんよく質問を受ける用語や事項については、《生徒との質問・応答形式》で解説しました。

◆ひっかけ問題は、《誤り選択肢》で随時チェック！
ひっかけ問題に対して、迷わず正解を見抜くことができるように、《誤り選択肢》を随時挿入しました。

◆公共・政経頻出用語280語を一問一答でチェック！
相互に関連する用語・事項は、図式化によってスムーズに定着させます。
また公共、政経用語をチェックする全280問を、各回に《20問20答》形式で整理しました。

◆最新傾向を「思考力強化テスト」でチェック！
新傾向の共通テスト対策として、各回の最後に《思考力強化テスト》を設置しました。

データ、つまり事実関係は教科書に載っています。
でも、教科書の記述を頭に詰め込めば満点を獲得できるかといえば、必ずしもそうではありません。
選択肢となる文章が、そのまま教科書に並べられているわけではないですね。記述式はなおさらです。
特に「公共」という科目は、その傾向が強いです。事実を頭にいれたうえで、そこから正しい選択肢を選ぶ得点となる答案を書くというのは、記憶力とは異なる能力です。データを情報に転換する能力こそが、最終的に明暗を分けることになります。

そのような能力を育成することを目的に、本書は編集されました。必要な事実関係を解説し、多くの生徒がつまづくポイントは「誤り選択肢」でていねいに説明しています。さたに、生徒と私との会話形式で、踏み込んだ内容、差が付く内容の理解を促進するようになりました。

各講の「２０問２０答」では、入試頻出の重要語句を確認できます。「思考力強化テスト」では、暗記だけでは正解に至らない、近年の入試問題を意識しています。

「公共」と「政治・経済」の出題範囲は、かなり重複しています。どちらの科目にも対応できるよう、総合的な授業をしています。
（目次の該当する項目のところに、公共、政経のマークを付けしてあります。）

PART1　思想と向き合う（公共）
　第1講　青年期と人間の本質
　第2講　思想の流れ
　第3講　現代の倫理

PART2　政治をおさえる（公共，政経）
　第4講　民主政治の原理
　第5講　日本国憲法の三大原理
　第6講　日本国憲法の統治機構
　第7講　日本の政治過程

PART3　経済を理解する（公共，政経）
　第8講　資本主義経済の仕組み　
　第9講　公的な経済政策
　第10講　国民所得と日本経済

PART4　国民生活を見る（公共，政経）
　第11講　日本経済の課題
　第12講　国民生活の課題

PART5　国際関係を知る（公共，政経）
　第13講　国際経済
　第14講　国際政治

著：川本和彦
パレスチナ解放機構結成の年に生まれる。歌手の浜崎あゆみは小・中学校の、モデルの井桁弘恵は高校の、俳優の北川景子は大学の後輩にあたる。日本経済新聞社記者を経て、河合塾公民科で30年以上講義を担当。著書に『理解しやすい公共』（文英堂）など。日本ブラインドマラソン協会会員。「走り続けていれば必ずゴールに至る」をモットーとする。