1章 英文法と語法
1. ことばの選択制限について−多くの学習者が使えていない辞書の実践情報−
2. 動詞developの意外な使い方−良いものも悪いものも何でも「目立たせる」−
3. 固有名詞に冠詞が付く原理−冠詞のロジックは普通名詞でも固有名詞でも同じ−
4. 代名詞のone−1つではないoneの用法−
5. 節の代用を担うso/not−節を指す代名詞的役割−
6. be different {from/than/to} Xの再考−注視が必要な米変種のbe different than X−
7. no+比較級+than−反義的な比較対象を要求する慣用表現−
8. 様態副詞−「どんな風に」は-ly副詞を使って表現−
9. 文副詞−話題に対する個人的見解を-ly副詞を使って表現−
10. フラット副詞−形を変えずに副詞になれる形容詞たち−
11. 分離不定詞−不定詞の仲を裂く副詞の存在−
12. have toとmust−客観性を表すhave toと主観性を表すmust−
13. ought to−話し手の焦燥感を表す助動詞−
14. BE X TO(1): be to−変数Xがゼロの構文−
15. BE X TO(2): be going toとbe about to−変数Xが決める2つの未来表現の意味−
16. BE X TO(3):be supposed toとbe bound to−変数Xが決める2つの義務表現の意味−
17. 現在形で表す未来−確定的未来を表す方法−
18. 現在進行形で表す未来−すでに下準備に入っていることを表す−
19. 未来進行形−主語や話し手の意図から切り離された未来の動作・状態−
20. speaking of Xの談話機能−荒業もできる話題転換と展開の仕掛け−
Linguistic Clapperboard:大きな数値の誤差を後付けで示す表現
2章 音声学
1. 標準米語と標準英語−発音の違い−
2. オーストラリア英語の特徴−米発音との違い−
3. リエゾン:音の連結−わけのわからない音の塊の正体−
4. 同化:隣接した2音で第3の音を作る−yと同化したひとかたまりの音−
5. 弾音化したt−音色を変えて,もはや別の音−
6. 弱形−母音の音色まで変えてしまう現象−
7. 語尾の発音されない閉鎖音−くせもの /t/−
8. 助動詞doの強調用法−否定的な想定を覆すdo−
9. 強意再帰代名詞−いなくてもいいけど,いるとその存在は大きい「名脇役」−
10. 対照強勢−いつもとは違う音調が対照を知らせる−
11. 問い返し疑問文−オウム返しで確認や意外感を表す−
12. 擬音語−英語は動詞で音を表す−
Linguistic Clapperboard:-neseや-teenの強勢は?
3章 形態論と音韻論
1. 第1類接辞−基体の音韻情報に影響を与える接辞−
2. 接尾辞とアクセント−接尾辞で決まるアクセントの位置(1)−
3. 自ら強勢を担う接尾辞−接尾辞で決まるアクセントの位置(2)−
4. 動詞に付く接頭辞−動詞の用法を変化させる要素:out-, re-を中心に−
5. 複合語−2つの単語が合体してできた語−
6. 混成語−2つの単語をツギハギしてできた語の形成法−
7. 頭字語−頭文字を並べて作った2種類の略語−
8. 押韻反復−類似の響きを持つ語を重ねることば遊び的な強調の方法−
9. 語彙反復−同一語句を繰り返して「典型的な…」を意味する口語の対比強調表現−
10. 受動態の響きのある名詞−意味も発音も一風変わった仏語系の名詞−
11. ゼロ派生の転換による動詞−動詞へと変貌を遂げる名詞と形容詞−
12. 逆成による名詞由来動詞−本来とは逆の「名詞⇒動詞」の語形成−
13. X+過去分詞形式の複合形容詞−受動文の諸要素を変数Xに代入する複合形容詞−
Linguistic Clapperboard:childやfootの複数形が不規則変化するようになった経緯
4章 統語論
1. 分裂文−いわゆるit … thatの強調構文−
2. 擬似分裂文−強調したい表現が文末に現れる文−
3. 様々な文型の受動文−be動詞+過去分詞形+by句以外の形の受け身−
4. 句動詞からの受動文−前置詞句や副詞句の目的語を主語にした受け身−
5. 中間構文−受動態の意味を表す能動態−
6. tough(難易)構文−主語に現れる目的語 (1)−
7. 遡及的動名詞構文−主語に現れる目的語 (2)−
8. 話題化−情報の流れをスムーズにする文法操作−
9. 転位−名詞(句)の移動と代名詞の挿入を組み合わせた文法操作−
10. 重名詞句転移−重い名詞句を後回しにする文法操作−
11. 名詞句からの外置−名詞句を2分割する文法操作−
12. 動詞句前置−原形動詞句を話題化移動した構文−
13. though移動−先行文脈を引き,前置し,自己主張につなげる譲歩−
14. 主語補語倒置−単なる文語表現ではなく,特殊効果のために反転させる文法操作−
15. 場所句倒置−文末主語に光をあてる構文−
16. 否定倒置構文−文頭に現れる否定辞−
17. 間接疑問文削除−削除される推測可能な節−
18. 多重wh疑問文−複数の疑問詞を含む疑問文−
19. 随伴と前置詞残留−wh-句に前置詞が伴う時・残る時? –
20. 前置詞+関係代名詞+to 不定詞−to不定詞が現れる関係節−
21. 数量詞遊離−離れた場所から名詞句を狙うallやboth−
22. 否定極性のlong−程度表現を伴えば否定・疑問環境だけの制限はなくなる−
Linguistic Clapperboard:意味をとる範囲によって文意が変わる表現
5章 意味論と構文文法論
1. Go+ -ing−体の動きが大切な表現−
2. 変化を表すGoとCome−「ある状態」から「別の状態」に「なる」を表す移動動詞−
3. 軽動詞構文−補助役のhaveとtake−
4. 2種類の心理動詞−「恐れている」? それとも「恐れさせられている」?−
5. 非能格動詞と非対格動詞−自動詞にも種類がある−
6. 目的語とto不定詞をとる動詞−「人に…してほしいと思う」系か「人に…すると約束する」系か−
7. there構文−存在と出現を表す用法:be動詞以外の動詞−
8. 動能構文−行為が目的語に影響を及ぼすことに水を差すatやon−
9. 二重目的語構文−伝達・譲渡が確実に行われたことを示すSVOO文−
10. 与格構文−伝達・譲渡の方向をtoやforで示すSVOA文−
11. 自動詞移動構文−移動だけではなく様態も主役になる表現−
12. 動詞不変化詞構文−動詞の意味を補足する前置詞や副詞−
13. 他動詞移動構文−移動動詞を使わず人や物の移動を表す文型−
14. 使役構文−make, have, letの使役動詞とget−
15. 使役結果構文−結果の解釈を含意する使役構文−
16. 結果構文−行為と結果を単文で伝える効率的な表現−
17. one’s way構文−多彩な動詞と共に主語が辿る経路に焦点をあてる表現−
18. time-away構文−私的な時間をのんびり過ごす表現−
19. 穴あけ構文−衝撃力のある動詞+a hole/holes+3次元を表す前置詞句−
20. 描写述語−主語や目的語の状態を表す副詞ではない二次述語−
21. 強意句−誇張的な表現を使って程度のはなはだしさを伝える表現−
22. NPN構文−同じ名詞を繰り返した表現−
23. 度量句−物事を測る尺度に焦点をあてる副詞的名詞句−
24. 場所の目的語−偉業や困難性を含意する自動詞表現−
25. 場所格交替−前置詞句や目的語に現れる場所表現と意味の違い−
26. 焦点化詞修飾−離れた場所にあるものでも修飾するonlyやeven−
27. 身体部位所有者上昇構文−叩いたり蹴ったりするターゲットを2段階に分けて述べる表現−
28. 同族目的語構文−同じ意味の動詞と目的語で意味を深める表現−
29. JB-X DM-Y構文−相手の推論を否定しながら自分の主張につなげる表現−
Linguistic Clapperboard:使役動詞の分類−『アメイジング・スパイダーマン2』からの3使役動詞−
6章 言語と文化
1. 三人称単数の人称代名詞they−ジェンダー・ニュートラルな英語の一例−
2. 性差撤廃の一例−ジェンダー・フリーな職業名への移行−
3. フレーム−経験から得られる背景知識の枠組み−
4. メトニミー(換喩)−「大きなカツラ」が「重要人物」を表すのはなぜ?−
5. 死喩:姿・形を「投影」する言語活動−身体部位名詞の英単語活用術−
6. 存在のメタファー−姿・形のないものを存在物として捉える比喩−
7. 構造のメタファー−目標領域に具体的な構造を与える比喩−
8. 方向づけのメタファー−方向性の空間認識を活用する比喩−
9. 導管メタファー−「ことば」という容器に考えや意味を詰めて相手に送る比喩−
10. how come ... ?やwhy V ... ? −話者の感情を込めて理由を尋ねる疑問文−
11. 過去形を使った丁寧表現−時制をずらして一歩距離を置くことで丁寧さを表す−
12. 垣根ことばの機能を持つ条件節−枕詞のように添えられるif節−
13. 発話媒介行為−特定の解釈を伴う慣用表現−
Linguistic Clapperboard:心理的距離を表すthat−馴染みにないものに使える指示代名詞that−
参考文献
執筆者紹介