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現代哲学は、４次元に及ぶ知的思考に対応できない。
かつての３次元図形処理にも、４次元関連の処理に問題が存在した。しかし図形処理の場合は４次元化により、それらの問題の克服と学問の体系化がもたらされた。
キーポイントは、４次元無限遠点の存在である。では知的思考の場合はどうか。

序章　問題提起
パート１　関連する哲学とコンピュータ処理と数学
第１章　プラトンのイデア論
第２章　普遍論争
第３章　人による計算とコンピュータによる演算処理
第４章　４次元同次空間
第５章　４次元同次図形処理
パート２　知的思考の基本手続き ─ 抽象
第６章　抽象と抽象概念
第７章　普遍概念
第８章　知的思考空間の数学的構造
第９章　抽象概念の発見と総合
パート３　抽象の手続きと人の知的思考
第10章　藤井聡太さんに見る４次元的知的思考
第11章　４次元知的思考の意義
第12章　４次元知的思考の原理
第13章　４次元知的思考の方法
パート４　抽象の手続きと人の世界観
第14章　抽象の世界観と具象の世界観
第15章　世界観の考察
パート５　本書のまとめ
おわりに
付録　 ３次元ユークリッド図形処理と４次元同次図形処理

著：山口富士夫
昭和10年10月、静岡県に生まれる。昭和34年、早稲田大学第一理工学部機械工学科卒業。以後、企業、研究所、九州芸術工科大学に勤務後、昭和61年より早稲田大学教授。この間、昭和53年より１年間、米国ユタ大学CS学科の客員准教授。平成18年より、早稲田大学名誉教授として現在に至る。工学博士。専門はCAD工学。
【著書】
『図形処理工学』（ 日刊工業、1981）、『形状処理工学［1］，［2］，［3］』（ 日刊工業、1982）、Curves and Surfacesin Computer Aided Geometric Design（Springer-Verlag,1988）、Computer-Aided Geometric Design—A Totally Four-Dimensional Approach—（Springer-Verlag, 2002）、『価値理論に基づく４次元哲学試論 ─ 人間の知的思考を中心とする ─』（東京図書出版）など多数。