出版社を探す

がんと嘘と秘密

ゲノム医療時代のケア

著:小森康永
著:岸本寛史

紙版

内容紹介

がんの診断・治療は格段の進歩を遂げ,がんは不治の病ではなくなった。しかし,がんを患う時,人々は同時に嘘と秘密を抱えざるを得ない。患者に病名を告げることが普通になっても,再発や余命については家族によって秘密にされることもある。職場や地域ではがんであることを隠しているという患者もいる。そこで生まれた嘘や秘密が,患者と家族,医療者や支援者の苦悩を深めている。
本書は,がん医療の現場にある嘘と秘密を切り口に,がんがもたらす苦境をより深く理解し,がん治療に臨む患者と家族を支えるために何ができるかを考える。長くがん医療に携わってきた二人の医師による,より細やかなケアを実現するための試み。

目次

第1部  嘘と秘密
第1章 ウェクスラー家の嘘と秘密
第2章 遺伝性腫瘍と嘘と秘密
第3章 謎が秘密になる前に、沈黙が嘘になる前に
第4章 医学の視点、人々の視点
間 奏
第2部  がん医療における嘘と秘密
第5章 病名告知と余命告知
第6章 ウィッグとストマ
第7章 返答に困る言葉と謎
第8章 沈黙の諸相
コーダ 「待っている時間」を読む

ISBN:9784866161471
出版社:遠見書房
判型:4-6
ページ数:208ページ
定価:2200円(本体)
発行年月日:2022年06月
発売日:2022年06月29日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:MNC