銃後のアメリカ人:1941~1945
パールハーバーから原爆投下まで
著:リチャード・リンゲマン
訳:滝川 義人
内容紹介
これが銃後の生活!?――成年男子が次々と戦地へ送られるなか、未曾有の経済的繁栄を謳歌していた、第二次大戦中のアメリカ人の、文化・社会・生活の諸相を克明に活写!
目次
第一章 プレリュード・土曜日
当時の暮らし向き
戦前最後のクリスマス商戦
アジア情勢と国防計画
対英支援と有事即応力
開戦前夜
第二章 本土攻撃に備えて
厳戒態勢下のサンフランシスコ
拘束される日本人
民間防衛と相次ぐ敵機来襲誤報
潜水艦の脅威と民間航空哨戒隊(CAP)
灯火管制下の生活
風船爆弾の脅威
防空演習
第三章 激変する景観―戦時経済と社会
軍需工場地帯へ向かう人々
激変する景観
工場労働者の生活
徘徊する子供たち
世相をうつすVガール
結婚率の上昇
首都ワシントンの戦時風景
乱立する戦時機関
第四章 戦時生産―世界の兵器庫
自動車から航空機生産へ
制限される民需生産
代用品の登場
戦時下のファッションと嗜好品
真価を発揮した兵器の大量生産技術
第五章 労働力と女性
戦時中の労働事情
工場労働者の日常
職場に進出する女性
戦時緊急事態下の労働組合
黒人差別と就業機会
第六章 映画と戦意高揚
開戦前夜の映画界
女優の戦時貢献
映画界への政府の規制と資材不足
入隊する著名男優
悪役日本人を演じる中国人
ニュー・スターの登場
映画報道部の努力
映画報道部の勧告と反撥
アメリカの戦争映画
十代の観客たち
歌の世界︱戦意高揚からバラードまで
ニュース重視のラジオ放送
第七章 物不足と闇取引き
配給制の導入
ゴム、そしてタイヤ
ガソリン
闇取引きと偽造配給券
配給制になった砂糖とコーヒー
買いだめと節約︱主婦の知恵
隣組活動
戦時農園は花盛り
配給制にならなかったもの︱酒、煙草
ポイント制になったもの
肉を求めて
第八章 娯楽、気晴し、流行、愚行
増えた家庭型娯楽
ベストセラーになるノンフィクション物
一億冊も配布された軍人向け図書
大入りを続けるダンス場
好景気に湧くナイトクラブ
劇場に殺到する十代の娘たち
戦時のブロードウェー
雑誌と広告の業界
検閲と自主規制
アーニー・パイルの戦地報告
新聞の三面記事
漫画の世界
新聞のトップ記事
犬と兵士、どちらが偉い?
マイナー級になったメジャーリーグ
フットボールの最強は軍人チーム
軍需景気でうるおった競馬
バスケットボール
沈滞するボクシング
第九章 人種差別と暴動
黒人暴動
アメリカの反ユダヤ主義
メキシコ系差別とズートスーツ族
隔離された日系アメリカ人
第十章 終戦
選挙にみる国民のルーズベルト支持
ルーズベルトの死
原爆投下、そして終戦
訳者あとがき