総論『一遍聖絵』の中世…………………五味文彦(東京大学名誉教授)
Ⅰ 聖絵の魅力を語る 対談:五味文彦・冨島義幸・遠山元治
巻一
旅立ち/絵巻の方向性と時間軸/描き直される聖絵/人物名を信じる? 信じない?~絵巻の製作過程/中門のある屋敷~一遍の生家と大井太郎邸を比較する/絵師は現地をみたか? 鎌倉の巨福呂坂/絵師の情報源 華台上人の庵/檜皮葺の建物と馬が主役の大宰府~聖達上人の房/聖戒の出家は大宰府周辺/遊行の時空を表現~善光寺/本堂の描き方と有力者の建物/描かれなかった二河白道図~伊予の窪寺
巻二
菅生寺の岩屋・再び一遍の生家・聖戒との別れ/西方浄土の四天王寺/建物の配置が反転する高野山
巻三
熊野権現との出会い/新宮・那智に一遍は登場しない/伊予か淀川あたりか~九品の念仏道場/聖達上人の湯屋
巻四
筑前国にてある武士の屋形/牛車が語るもの~大隅正八幡宮/つじつまの合わない描き直し~備前国福岡の市/信濃国、佐久の伴野市と小田切の里
巻五
大井太郎が二人いる~信濃国佐久/銭が暗示するもの~常陸府中の石岡
巻六
八足門から楼門へ描き直される~三島神社/絵師の技術にだまされないよう/錯簡をただし、踊り屋を考える/富士山と舟橋/毘沙門天は歩いたか! 甚目寺
巻七
大津の町並みと関寺/四条大橋と踊り屋の桟敷/市屋道場と踊り屋をくらべる/絵巻を見る人の目線~堀川の描かれ方
巻八
目立たない竜~久美の浜/霞の中の四天王寺と聖徳太子廟/再び絵巻の信憑性~当麻寺の描かれ方
巻九・巻十
石清水八幡と三度目の四天王寺/なぞの厳島神社
巻十一・巻十二
観音堂となぞの光明福寺/描き直される観音堂~巻十一第四段と巻十二第一段~/ちがう建物として描かれる観音堂~西宮の宮司と対面/臨終場面は涅槃図か?/入水往生が描かれる理由/浜辺の不可思議な建物/御影堂と一遍像
おわりに~聖絵の魅力とは何か~
Ⅱ 聖絵と一遍をめぐる世界
『一遍聖絵』の一断面……………………米倉迪夫(東京文化財研究所名誉研究員)
社寺参詣曼荼羅としての一遍聖絵………瀬谷 愛(東京国立博物館)
絵師が建てる建築…………………………冨島義幸(京都大学大学院教授)
一遍とその一族……………………………山内 譲(元松山大学教授)
新宮と中世の港町…………………………鋤柄俊夫(同志社大学文化情報学部教授)
鎌倉南北朝期の一遍時衆と別時念仏……大塚紀弘(法政大学文学部専任講師)
歓喜光寺と玉章地蔵………………………中前正志(京都女子大学文学部教授)
柳宗悦と一遍………………………………白土慎太郎(日本民藝館学芸員)