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装いの不自由

他著:倉本香
他著:森田美芽
他著:沼田千恵

紙版

内容紹介

私って誰? 自分って何?-この服いったい誰が決めたの?! 鏡の前でいつもモヤモヤ……。この違和感の正体に迫ります。
たかがファッション/されどファッションの間にある性と美との強力な癒着が,特に女性にとっての枷となっていることをやさしく説いた気づきのための一冊。ジェンダー・スタディーズへの手引書としても格好の,男性にも読んでほしい今よりちょっとだけ深く考えるための書。

目次

はじめに―女神の挨拶―
第1章 見た目をどう作っていますか
  1 私は誰かのコピーなの?
  2 あなたはどういう服を着たいのかしら
    コラム 私はなぜこれを着ているの?―「母」社会の中でのファッションの意味

第2章 自由な自己表現は可能か
  1 何を着るかは自由なの?
  2 それは主観の問題です
  3 ループする主観の問題
    コラム 「ウマ娘」に見る「永遠の美少女」像

第3章 ファッションにおける男女の非対称性
  1 女子面倒くさい問題
  2 さらに男女の非対称性について
  3 男性だって外見が気になる
    コラム 萌え絵の女性像をめぐって

第4章 美の規範
  1 押しつけられる美
  2 規範の再生産と女性の分断
  3 どうしてダメなの?
    コラム 〈BMI18〉の恐怖

第5章 「美の規範」と「消費」の共犯関係
  1 理由は説明できない
  2 無能感と罪悪感
  3 多様化していないファッション
    コラム 「性別を装う」ということ

第6章 装いの不自由から自由へ
  1 装いの自由を目指して
  2 もう一つ上の自由
  3 規範とならない美
    コラム なぜ男性の脱毛は「アリ」なのに,スカートは「ナシ」なのか

さらなる学びのために
  私は何を着たいの
  服装という魔術―「見せる」と「魅せる」
  私は私

インタビュー
  美術家70代Kさん
  ギャラリー経営40代Mさん
  主婦50代Hさん
  ヴィンテージショップバイヤー50代Rさん

著者略歴

他著:倉本香
1964年生まれ。同志社大学大学院文学研究科哲学及び哲学史専攻博士課程(後期課程)修了。博士(哲学)。現在,大阪教育大学教授。[主要業績]『道徳性の逆説―カントにおける最高善の可能性―』(単著:晃洋書房,2004年),『共に生きる倫理』(共著:萌書房,2019年),ギュンター・ベルトナー『医療倫理学の基礎』(共訳:時空出版,2011年)。
他著:森田美芽
1958年生まれ。大阪大学大学院文学研究科博士後期課程中退。博士(文学)。大阪キリスト教短期大学元学長。現在,同特任教授。[主要業績]『キェルケゴールの女性論』(単著:創言社,2010年),『ポストモダン時代の倫理』(共著:ナカニシヤ出版,2007年),『共に生きる倫理』(共著:萌書房,2019年)。
他著:沼田千恵
1963年生まれ。同志社大学大学院文学研究科哲学及び哲学史専攻博士課程(後期課程)満期退学。現在,同志社大学・同志社女子大学嘱託講師。[主要業績]『共に生きる倫理』(共著:萌書房,2019年),『生活形式と脆弱性―倫理としてのケア―』(共著:萌書房,2021年),シルヴィ・クルティーヌ=ドゥナミ『暗い時代の三人の女性―エディット・シュタイン,ハンナ・アーレント,シモーヌ・ヴェイユ―』(共訳:晃洋書房,2010年)。

ISBN:9784860651633
出版社:萌書房
判型:A5
ページ数:160ページ
定価:1800円(本体)
発行年月日:2023年10月
発売日:2023年10月06日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JBS