人類の歴史に「エイズ」が登場してから半世紀近くが経ちました。この間に治療法は格段に進歩し、エイズは「不治の病」から「コントロール可能な病気」になりました。しかし、減ったとはいえ、世界規模で見ると感染者はまだまだ多く、また、日本では社会的関心が薄れてきているのが現状です。本書は、生まれたときにはすでにエイズは「死の病」ではなかった現在の中学・高校生に向けて、今も差別や偏見が根強い「HIV/エイズ」という感染症が、日本の社会でこれまでどう扱われ、これからどう向き合えばいいのかを考える手掛かりを提示します。そして本書は、コロナ禍を経験した私たちに、未知の感染症への向き合い方について示唆を与えることでしょう。