祖先と資源の民族誌
中国雲南省を中心とするハニ=アカ族の人類学
著:稲村務
紙版
内容紹介
民族誌論、エスニシティ論、歴史人類学、資源人類学から、ハニ=アカ族の社会構造と文化を論じた大著。
目次
第1部 祖先と資源の民族誌
序章
第1節 問題の所在
第2節 民族誌論とエスニシティ論
第3節 歴史人類学と資源人類学
第4節 ハニ=アカ族研究
第5節 調査の概要
第6節 本稿の構成
第2章 創られる「民族」
第1節 「支系」の社会人類学的整理
第2節 ハニとアカ
第2部 祖先祭祀における「民族」
第3章 社会構造の概要
第1節 2つの生態系:調査地の地理的概況
第2節 村落構造の比較
第3節 リネージ体系の比較
第4章 祖先祭祀
第1節 霊的存在の分類
第2節 神話の構造分析
第3節 村落と時間意識―逃走のための年中儀礼―
第4節 葬送儀礼と祖先
第5節 集合的記憶としての系譜
第6節 政体の記憶
第3部 資源の民族誌
第5章 表象される「文化」
第1節 「文化」の客体化、実体化、資源化
第2節 出版から見た「ハニ族文化」
第3節 翻訳の政治経済
第6章 資源化される「文化」
第1節 ハニ族における「民族」+「文化」+「資源」
第2節 紅河ハニ棚田の世界文化景観遺産登録から見る「文化的景観」と「風景」
第3節 ABS法と薬草知識
第4節 山を目指していた人々――ラオスと台湾のハニ=アカ族
終章
第1節 議論の整理
第2節 結論