序論
第1章 災害の人類学
第1節 災害とは何か-自然と文化の複合的現象
第2節 災害をめぐる人類学者
第3節 災害の人類学の課題と本書の目的-長期的、帰納的、実践的視野
第2章 漂海民再考
第1節 漂海民とは誰か
第2節 漂海民研究の展開
第3節 海に生きる人びと-海人と海民
第1部 モーケンの概況
第3章 モーケンが暮らす海域世界
第1節 東南アジア大陸部における海洋性
第2節 海域世界という枠組み
第3節 地域/空間の捉え方
第4節 アンダマン海域について
第4章 モーケンと隣接集団-民族名称の変遷に着目して
第1節 海民の「発見」-ビルマ領域
第2節 海民の「再発見」-タイ領域
第3節 タイ人による海民研究
第4節 海民名称の設定
第5節 モーケンの社会集団の編成
第2部 津波被災前の生活世界
第5章 移動小史-1825年から1970年代までを中心として
第1節 植民地期
第2節 第2次世界大戦期-日英軍の戦闘の影響
第3節 戦後期
第6章 定住化するモーケン――スリン諸島を事例に
第1節 タイにおける観光開発
第2節 アンダマン海域の観光資源化
第3節 スリン諸島への陸地定着化
第7章 国立公園化前後における漁撈状況
第1節 漁撈時期の反転
第2節 特殊海産物の採捕内容の変化
第3節 過去と現在の比較検討
第3部 津波をめぐる出来事
第8章 〈災害〉の経験
第1節 2004年インド洋津波によるタイの被害
第2節 津波と洪水神話ラブーン
第3節〈津波〉概念の構築
第4節〈津波〉情報の共有
第5節 洪水神話から出来事としての〈津波〉へ
第9章 「悪い家屋」に住む
第1節 家船での暮らし
第2節 津波被災以前の家屋
第3節 津波被災後の家屋と村落
第4節 人びとの対応
第10章 2004年インド洋津波後の潜水漁
第1節 モーケンが認識する自然環境
第2節 ナマコ漁の実態
第3節 フアトーン船
第4節 監視の死角と間隙
第5節 新しい道具の導入
第4部 国家との対峙
第11章 国立公園事務所との緊張関係
第1節 ロボング引き抜き事件
第2節 国立公園事務所との軋轢
第3節 高まる緊張関係
第12章 境域で生きる
第1節 タイ―ビルマ間の越境移動
第2節 タイ―インド間の越境移動
第13章 国民化への階梯
第1節 タイ国籍の取得
第2節 王女による村落視察
第3節 津波を契機とした国家への接近
結論
第14章 現代を生きる海民-被災社会とのかかわりを考える
第1節 変化の諸相
第2節 国籍を与えられなかった人びと、与えられた人びと
第3節 災害の人類学/地域研究へ向けて――津波から10年が過ぎて