文:富安 陽子
富安陽子 作者・富安陽子さんは、ともかく子どもに人気の高い作家です。子どもたちに愛される主人公が活躍する、たくさんのシリーズがあります。〈シノダ!〉(偕成社)、〈ムジナ探偵局〉(童心社)、〈内科・オバケ科鬼灯医院〉(ポプラ社)、〈やまんばあさん〉(理論社)などなど。富安さんの想像力は天衣無縫、およそ“行き詰まる”とか“滞る”ということがありません。というより、世の中のオモシロイことたちが、富安さんめがけて「アタシを書いてー」「オレが先だもんね!」と殺到しているかのよう。軽やかにくり出される作品の世界は、人の耳目を驚かす大仕掛けなどなくて、日常のついそこらから、いきなりふっと不思議が始まります。本当に、独創的で切れ味の良い書き手です。
画:YUJI
YUJI 画家・YUJIさんは、なにしろ手抜きをしない人です。作品の読み込みが徹底していて、鋭い。そして、絵の割り付けもどんどん自分でやってしまうほど、文章とのコラボレーションに入れ込みます。最近では長編『鍵の秘密』(小社刊)の挿絵に職人的なこだわりを発揮しました。童話の挿絵には本シリーズのほか〈ネコのホームズ〉シリーズ(理論社)などがあり、さらに絵本、紙芝居も手がけています。子どもの本の仕事を中心としつつ、個展やライブパフォーマンスにも力を入れていて、音楽と切り結ぶライブペインティングは圧巻。とにもかくにも「イキイキしたものが大好き!」なアーティストなのです。