スターリンの原爆開発と戦後世界
ベルリン封鎖と朝鮮戦争の真実
著:本多 巍耀
内容紹介
KGBスパイと米ソ外交文書が解き明かすソ連の原爆開発の実態。スターリンの脳内異変は冷戦世界にどのような影響を与えたか。
・ソ連が原爆完成に向かって悪戦苦闘したプロセスをKGBスパイたちが証言
・戦後、米ソが激しいかけひきを繰り広げた「冷たい戦争」の山場であるベルリン封鎖と、 その2年後に「熱い戦争」に突入した朝鮮戦争に焦点を絞り、東西陣営の内幕を描く
・スターリン、フルシチョフ、トルーマン、マッカーサー、金日成、李承晩、毛沢東、周恩来などキーマンの回想録、書簡・電報などをフルに活用したノンフィクション
目次
第一章 原爆開発命令
1 スターリン死す/死因はアテローム血栓性脳梗塞
2 スパイ群像/KGB職員フェクリソフの回想より
(1)VT信管と原爆の機密を盗み出したローゼンバーグ夫妻
(2)原爆のすべてをソ連に伝授したクラウス・フックス博士
3 カザフスタン・セミパラチンスク原爆実験場
(1)ウランを探せ/労働キャンプの実態
(2)ソ連の原爆第一号《РДС-1》
第二章 激化する米ソ対立
1 ベルリン封鎖
(1)米国外交政策の転機を告げるトルーマン・ドクトリン
(2)砕け散った米英ソ仏四カ国評議会
(3)ベルリン大空輸
2 米ソの朝鮮半島政策と国連の動き
(1)金日成と李承晩
(2)北朝鮮駐在ソ連軍軍政長官シトウィコフ
(3)アメリカの朝鮮半島放棄政策
(4)戦乱の兆し
第三章 朝鮮戦争
1 戦争勃発
(1)議政府の砲声
(2)トルーマンの運命的決断
(3)仁川上陸作戦
2 人の津波・中国人民志願軍
(1)マッカーサー解任
(2)休戦交渉
(3)赤い皇帝の葬儀
(4)休戦成立/李承晩、調印拒否