出版社を探す

花園大学人権論集 29

共事者の社会へ

ゆるやかで細やかなコミュニティの創出

編:花園大学人権教育研究センター

紙版

内容紹介

当事者という言葉を使った瞬間、「非当事者」が生まれてしまいます。だから、当事者という言葉を使わずに、しかし当事者性を実感してもらう。そんな言葉を生み出す必要が出てきました。~「当事者」と書くと、まさに「その人」なんだけど、「共事者」と書くと「その人の周りにいる人」をイメージできませんか?(小松理虔)
「東日本大震災から十年」そして昨年に引き続き「コロナ禍における生活問題(貧困)」に対して、いかに向き合うのか・取り残されている人はいないのかという課題意識のもと、二〇二一年一二月に開催した第三五回花園大学人権週間での講演会や対談を三本収録し、さらにジェンダーやAI、遺伝学的出生前診断など、現代科学が進歩とともに抱える倫理的な問題など、ポスト・コロナの時代も見据えた花園大学の公開研究の講演録。

目次

■動作法のこれまでとこれから――キャンプと学校での取組みから施設での取組みへの拡がり(谷浩一)
■「AI美空ひばり」は冒涜か――人工知能が死者を代弁することをめぐって(師茂樹)
■メディアとジェンダー――マンガが人を傷つける? でもどうやって?(秦美香子)
■遺伝学的検査の歴史からみる出生前診断・妊娠中絶――子どもを持つ/持たない、選んで持つをめぐる歴史から(笹谷絵里)
■貧困パンデミックと女性、若者の未来(雨宮処凛+吉永純)
■震災一〇年の福島 共事者と生きる(小松理虔)
■コロナ禍で見えてきた日本手話の相克と共生の歴史――耳の聞こえる人たちの手話・耳の聞こえない人たちの手話(藤井裕行)

ISBN:9784826507318
出版社:批評社
判型:4-6
ページ数:192ページ
定価:1800円(本体)
発行年月日:2022年03月
発売日:2022年03月25日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JHB