凡例
序——フィクション論の地平 高橋幸平・久保昭博・日高佳紀
第1部 フィクション論の争点
フィクションと世界——指示の理論と可能世界 河田学・高橋幸平
フィクションの語法——虚構性指標をめぐって 久保昭博・日高佳紀
フィクションと社会——契約/違反のパラダイム 大浦康介
フィクションの経験——認知・情動・没入 久保昭博・高橋幸平
第2部 フィクション論は日本文学をどう読むか
I フィクショナリティの在処
小説の自意識——森鴎外とフィクショナリティ 大浦康介
フィクションを生きるために——谷崎潤一郎「秘密」のごっこ遊び 高橋幸平
フィクション論として読む「純粋小説論」——『紋章』の「私」と横光利一 黒田大河
〈原稿零枚〉のテクスチュアリティ——小川洋子『原稿零枚日記』と現実性の境界事象 中村三春
II フィクションの作用
フィクションを現実にするとき——桜田百華園「西の洋血潮の暴風」と福島事件 西田谷洋
漱石は猫の後ろに隠れたか——『吾輩は猫である』における「送籍」問題と倫理 服部徹也
フィクション論における作者と読者——松浦理英子『最愛の子ども』 飯田祐子
III 交錯する虚実
モデルとフィクションの問題系——島崎藤村「並木」とその周辺 ホルカ・イリナ
フィクション共有の慣習と不成立——大泉黒石の〈自叙伝〉と〈小説〉 山本歩
戦略としての「実話」——橘外男「博士デ・ドウニヨールの「診断記録」」に見る仕掛け 西川貴子
虚構契約としての〈手紙〉——小島信夫『菅野満子の手紙』のフィクショナリティ 笹尾佳代
IV リアリズムを超えて
自然主義を超えて——太宰治「女の決闘」におけるフィクションの理論と実践 久保昭博
大正期視覚メディアとフィクション——稲垣足穂『一千一秒物語』の言語表象 ボーヴィウ・マリ=ノエル
反リアリズムとしての小説——村上春樹『1973年のピンボール』の時間表象とフィクショナリティ 日高佳紀
あとがき
読書案内——フィクション論 主要文献 高橋幸平・久保昭博・日高佳紀
執筆者紹介