ローマ帝政期の後1世紀末から2世紀初頭に掛けて活動したギリシア人弁論家、「黄金の口を持つ(クリュソストモス)」ディオンによる作品集の第4弾。時の皇帝ドミティアヌスによって追放に処せられ、各地を放浪した著者が、その過程でソクラテスを模倣することにより「哲学者」と呼ばれるにいたった経緯を語る自伝的な巻頭篇をはじめ、その多くが同時期の成立と見なされ、隷属と自由、苦痛、貪欲、引退、美、平和と戦争、幸福、守護神、審議、饗宴というきわめて多岐にわたる題材を、主にストア派の立場から論じた諸篇。弁論の訓練のための読書案内のほか、いわゆる「慰めの文学」の要素も含む追悼演説3篇など、全18篇を収録する。(全6冊)