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お金の悪魔

フェおばさんの経済学レクチャー

著:ハンス・マグヌス・エンツェンスベルガー
訳:丘沢 静也
訳:小野寺 舞

紙版

内容紹介

◎ベストセラー『数の悪魔』の作者が贈る、
「お金」と「人生」についてのレクチャー!

この世の中では、
いつもお金がついて回る。
お金は便利な発明だけど、
お金の問題には危険や罠もひそんでいる。
お金でだまされない、
お金に振り回されないためには、
経済や金融のことを、
知らないでは済まされない。

大金持ちのフェおばさんと
3人の子どもたちのおしゃべりを通して、
お金の歴史をひもとき、
現代の世界経済を観察しよう。
お金の悪魔が大いばりでのし歩く世界で、
お金と人生について考えるための
経済学レクチャー。

目次

〈お金の悪魔 目次〉

Ⅰ:フェおばさんの訪問
  ものすごく横長の絵葉書
  昔、美人だったのは確かだ
  黒いリムジンで狭いわが家に
  みんなの名前がFで始まる
  フィア・ヤーレスツァイテン
  お金はどこからやってくるのか?
  まったくそのとおりだわ。フォルスターさん
  お金がさ、紙ふぶきみたいに舞いながら
  誰がファニーの世話してくれたのか
  ファビアンは勇敢に戦った
  そいつらの言葉は、ひとことも信じちゃいけない
  長距離バスでチェコに
  美術品の取引はスイスのチーズに似てる
  もしかしたら、私たちのことが好きなだけなのかも
  経済はクラシックカーじゃない
  〈景気〉はとても愉快な歌だった
  フィア・ヤーレスツァイテンで誕生日会
  だけど返事はこない!

Ⅱ:フェおばさんの帰還
  一番なりたいのは、お金持ち
  タルトをできるだけ薄くスライスする
  惑星の道は、どう?
  連絡先も残さずに

Ⅲ:フェおばさん、フェーダーマン家に越してくる
  みんなはちょっと途方に暮れていた
  フェおばさん、お金あるの?

Ⅳ:フェおばさんの遺産
  じゃ、またね、フェリシタス!
  わが家の電話が鳴った
  ラ・ペルヴァンシュへの初訪問
  丁重な送り状を添えた経費の請求書
  私が相続した遺産

  【巻末】言葉のリスト

著者略歴

著:ハンス・マグヌス・エンツェンスベルガー
H・M・エンツェンスベルガー(Hans Magnus Enzensberger)
1929年生まれ。ドイツの詩人・作家・評論家・編集者。党派に属さず、つねに時代と社会への鋭い提言にみちた文筆活動を展開し、「ドイツ知識人の頭脳」とも呼ばれている。『エンツェンスベルガー全詩集』(人文書院)、『意識産業』『政治と犯罪』『ハバナの審問』『スペインの短い夏』『ヨーロッパ半島』『ドイツはどこへ行く?』『冷戦から内戦へ』『がんこなハマーシュタイン』『数の悪魔』(いずれも晶文社)など。
訳:丘沢 静也
丘沢静也(おかざわ・しずや)
1947年生まれ。ドイツ文学者。首都大学東京名誉教授。著書に『下り坂では後ろ向きに』(岩波書店)、『マンネリズムのすすめ』(平凡社新書)、『からだの教養』(晶文社)、『コンテキスト感覚』(筑摩書房)など。訳書にニーチェ『ツァラトゥストラ』、カフカ『変身/掟の前で』、ヴィトゲンシュタイン『哲学探究』、ケストナー『飛ぶ教室』、エンデ『鏡のなかの鏡』、エンツェンスベルガー『数の悪魔』など。
訳:小野寺 舞
小野寺舞(おのでら・まい)
1990年生まれ。翻訳者。会社員。

ISBN:9784794969620
出版社:晶文社
判型:A5
ページ数:208ページ
定価:1600円(本体)
発行年月日:2017年05月
発売日:2017年05月19日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:KCA