大統領の精神分析
フロイト幻の著作『ウィルソン』の真実
著:パトリック・ヴェイユ
訳:大嶋厚
紙版
内容紹介
フロイトの幻の著作『ウィルソン』の数奇な運命
精神分析の祖、ジークムント・フロイト。死後30年近く経った1966年、ある遺稿が刊行された。『トーマス・ウッドロー・ウィルソン』。ウィルソンのもとで働くなかでその行動に疑問を抱いたある外交官の発案で共同執筆された、大統領の「心理学的な肖像」を浮き彫りにする著作だった。しかし脱稿から30年以上刊行されず、刊行されるや、遺族や精神分析家たちから、その内容に疑問の声があがった。フロイトはどの程度執筆に関与していたのか。なぜ出版までにこれほどの年月を要したのか——。原本を偶然発見した研究者が精神分析・政治・歴史の垣根を超えて書き上げた、圧倒的ノンフィクション。