数理と哲学
カヴァイエスとエピステモロジーの系譜
著:中村 大介
紙版
内容紹介
〈重ね合わせ〉の思考のために
重ね合わせ。概念と概念の。また理論と理論の。さらには科学と哲学の。それは、あるものを別のものの上に層状に重ねることも含むが、重ねることでそれぞれが入り込み、浸透し合うこともある。重ね合わせとはまずもってこうした重ねる働きを意味するが、またある状態のことでもある。二としての一。差異。畳長性。ある時代と別の時代の重なりが生み出す緊張。近代的自我でありつつも同時にそれとは異なった何かであること。そして、あるものから別のものへと成りつつある様。———哲学者カヴァイエスの数理哲学を軸に展開される、現代思想の粋!