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令和7年6月20日に公布された「社会経済の変化を踏まえた年金制度の機能強化のための国民年金法等の一部を改正する法律」の解説書です。

今回の改正では、公的年金分野において、社会保険の適用拡大や遺族厚生年金の男女差の解消、子どもが受ける遺族基礎年金の給付機会拡大、在職老齢年金制度の支給停止基準額の引き上げ、標準報酬月額の上限の引き上げなどが実施されるほか、私的年金制度では、DB資産運用の見える化やiDeCoの加入可能年齢の引き上げ等も予定されております。

本書では、社会保障審議会年金部会の資料を丁寧に読み解きながら、改正条文に基づき、改正に至る背景・経緯から今改正の内容を詳しく解説しています。

本文中に改正点の根拠法を記載。年金相談資料としても最適な1冊です。

本改正法の新旧対照表は、PDFファイルにまとめ、巻末に記載のURLまたは2次元コードよりダウンロードが可能な仕様にしています。

目次

国民年金制度の改正

1.老齢・障害・遺族基礎年金の子に対する加算の見直し／4

（1）老齢基礎年金について子に対する加算額が創設されます／4

（2）障害基礎年金および遺族基礎年金の子に対する加算額の拡充／7

2.老齢基礎年金の支給繰下げの申出の改善／8

3.子に対する遺族基礎年金の改善／10



厚生年金保険制度の改正

1.被用者保険の適用範囲の拡大／12

（1）厚生年金保険が適用される事業所の範囲が拡大されます／12

（2）短時間労働者に対する「適用除外の報酬要件」が撤廃されます／14

（3）厚生年金保険の適用除外に特例規定が設けられます／15

（4）短時間労働者を適用対象とする特定適用事業所の範囲が拡大されます／17

（5）短時間被保険者が負担する厚生年金保険料に特例措置が設けられます／20

2.厚生年金保険の標準報酬月額の等級区分の改定／24

3.老齢厚生年金の支給繰下げの申出の改善／27

4.在職老齢年金制度の支給停止調整額の引上げ／32

5.厚生年金の加給年金額の見直し／34

（1）老齢厚生年金の額に加算する加給年金額のあり方が変わります／34

（2）障害厚生年金について子に対する加給年金額が創設されます／37

（3）遺族厚生年金について子に対する加給年金額が創設されます／38

6.遺族厚生年金の支給方法の見直し／41

（1）遺族である夫の扱いが改正されます（遺族の定義の明確化）／41

（2）中高齢の寡婦加算が廃止され有期給付加算が創設されます／43

（3）「60歳に達する前に支給すべき事由が生じた遺族厚生年金」の受給権の消滅／45

（4）「60歳に達する前に支給すべき事由が生じた遺族厚生年金」の支給停止規定／46

（5）配偶者に対する遺族厚生年金と子に対する遺族厚生年金との支給調整方法が変わります／48

（6）年金の死亡分割が創設されます／50



国民年金・厚生年金保険のその他の改正事項

1.遺族基礎年金および遺族厚生年金の支給要件の整備と見直し／53

2.短期在留外国人に対する脱退一時金の支給／56

3.離婚時の年金分割の請求期限の延長／59

4.障害基礎年金等の保険料納付要件の特例の延長／60

5.国民年金保険料の納付猶予制度の見直し／61

6.国民年金の任意加入被保険者の特例／62



企業年金等の改正事項

1.存続厚生年金基金に関する改正事項／64

2.確定給付企業年金の一部改正／65

3.確定拠出年金の一部改正／66

4.石炭鉱業年金基金の一部改正／69

5.農業者年金基金の一部改正／71

【検討規定】（改正法附則第2条関係）／73

【調整期間の経過措置】（改正法附則第3条関係）／74

【法制上の措置等】（改正法附則第3条の2関係）／76

付録　本改正法の新旧対照条文PDFダウンロード／76