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百首シリーズ

土岐善麿の百首

著:河路由佳

紙版

内容紹介

◆百首シリーズに土岐善麿が登場!

生活派短歌の旗手

春の夜のともしび消してねむるときひとりの名をば母に告げたり
(『遠隣集』)

雑誌「余情」の「土岐善麿研究」が出たとき、善麿は六十三歳だった。戦争を生き抜いた感慨をもって、自伝的連作「世代回顧」三十首を巻頭に寄せた。妻、タカの名を母に初めて告げた夜の思い出。四十年前を振り返った作品と思えない瑞々しさである。恋愛結婚だった。学生時代、頼まれて女学校の催しを手伝いにいったときに出会い、二年ほどつきあって機が熟したのだった。善麿には〈女といふをんなのなかに、われの妻、われの鷹子にまさるものなし。〉(『雑音の中』)という手放しの作品もある。人生の大事な岐路には、妻の助言があった。

著者略歴

著:河路由佳
1959年生まれ。慶應義塾大学大学院文学研究科修士課程修了。一橋大学大学院言語社会研究科博士後期課程単位取得退学。博士(学術:一橋大学)。杏林大学特任教授、武蔵野大学日本文学研究所客員研究員。
近著に『日本語はしたたかで奥が深い─ くせ者の言語と出会った〈外国人〉の系譜』。
歌集に『日本語農場』『百年未来』『魔法学校』『夜桜気質』『現代短歌文庫 河路由佳歌集』『オレンジ月夜』。
新暦短歌会会員、十月会会員。現代歌人協会会員、日本文藝家協会会員。NHK学園短歌添削講師。

ISBN:9784781416670
出版社:ふらんす堂
判型:4-6変
価格:1700円(本体)
発行年月日:2024年06月
発売日:2024年06月10日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:DC
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:1FPJ