遠山
新版
著:高濱 虚子
編:深見 けん二
紙版
内容紹介
大好評につき品切れとなっておりました「遠山」が
ふらんす堂文庫の新装版としてあたらしく生まれ変わりました!
◆待望の高濱虚子のふらんす堂文庫が登場!
代表作を網羅し精選426句を収録
俳句は花鳥諷詠の詩と信じ、客観写生を方法とした虚子。作品は平明にして余韻があり、俳諧自在の風格を持つ。
◆収録作品より
蝶々のもの食ふ音の静かさよ
遠山に日の当りたる枯野かな
子規逝くや十七日の月明に
大空に伸び傾ける冬木かな
流れ行く大根の葉の早さかな
石ころも露けきものゝ一つかな
一を知つて二を知らぬなり卒業す
籘椅子にあれば草木花鳥来
何をもて人日の客もてなさん
去年今年貫く棒の如きもの