出版書誌データベース

多様な学生に配慮しオンラインの活用も踏まえた新しい時代の変化に対応したフィールドワークを学ぶための実践的な参考書。授業ですぐに活用できる実践的なワークシート付き。

本書の特色
特色1：初学者のための実践的ワークシート：本書は豊富な練習問題と実践例を掲載しており，フィールドワークを指導している教員がすぐに授業で活用することができます。また，フィールドワークを学びたい学生がPart Iのワークシートを使ってフィールドワークを独習することも可能です。
特色2：留学生のクラスでの活用：本書はわかりやすく，シンプルな表現を使うようにしており，日本語が中上級レベルの留学生（国際学生）の言語文化の応用活動としても活用できるテキストです（調査のための基本語彙リストつき）。
特色3：国際共修クラスでの活用：また，国内学生と国際学生の協働フィールドワークの進め方や学生たちの協働フィールドワークの実践例も多く掲載していますので，国際共修のクラスでのグループ・プロジェクトにもご活用いただけます。
特色4：オンライン・フィールドワークに活用：本書は具体的なオンライン・フィールドワーク教育のさまざまな実践例が掲載されていますので，国内の遠隔地や海外とつないだフィールドワークの指導や学生の実践の参考にすることができます。
特色5：学際的フィールドワーク教育の方法：本書のPart IIIではさまざまな分野の教員たちのフィールドワーク教育の実践例も掲載しています。文化人類学，多文化教育，留学生教育，地域史，移民研究，環境学，経営学，クリティカル・リテラシー，日本語教育など，学際的なフィールドワーク教育の方法を知ることができます。

はじめに
本書の構成


Part I　授業・独習用に活用できるワークシート

アイスブレイク

コラム：国内学生と国際学生の協働フィールドワーク

第1回　フィールドワークって何？

第2回　計画を立てる

第3回　情報を集める

第4回　インタビューの質問を作る

第5回　インタビュー調査のマナーと準備

第6回　ライフストーリーインタビュー：相手の背景・人生について聞く

第7回　観察する・記録する

第8回　ちょっと一息：実践例を読む

第9回　インタビューの文字化とふりかえり

第10回　調査結果をまとめる

第11回　発表の準備とふりかえり

第12-14回　発　　表

第15回　最終レポート（ミニエスノグラフィー）

フィールドワークを知るための文献


Part II　ワークシートの使い方

準備指導（第1回～第3回）

実施指導（第4回～第8回）

結果のまとめと発信の指導（第9回～第15回）


Part III　フィールドワーク実習の例

フィールドワーク教育の11の実践例

(1)多文化の街に生きる人びとのフィールドワーク：新大久保における多文化共生

(2)被災地の人びとの声を伝える多文化フィールドワーク

(3)「地方創生」：留学生が福井をフィールドワークする

(4)札幌をフィールドワークする

(5)人の移動をてがかりに地域史をさぐる：満州移民，戦時動員

(6)地域貢献をめざしたフィールドワーク：石川県でのとりくみ

(7)ホームレス炊きだしボランティアとフィールドワーク

(8)バーチャルフィールドワークスクール（1）：放送番組作りから生まれたバーチャルフィールドワーク

(9)バーチャルフィールドワークスクール（2）：バーチャルフィールドワークとリアルなフィールドワークの教育

(10)バーチャルフィールドワークスクール（3）：Google Street Viewによるバーチャルフィールドワーク

(11)コロナ禍の留学生たちによるフィールドワークの意味：社会の境界線越え

編：村田　晶子
所属：法政大学グローバル教育センター教授〔教育人類学Ph.D.〕
専門：教育人類学，日本語教育

編：箕曲　在弘
東洋大学社会学部社会文化システム学科准教授。同大学助教，専任講師を経て，2017年より現職。海外研修科目「社会文化体験演習（キャリア分野）」を担当。2013年に授業内にSmile F LAOS という学生団体を立ち上げ，毎年20名程度の学部生をラオスの農村地域に引率し，フィールド教育を実施。

編：佐藤　慎司
プリンストン大学
日本語プログラムディレクター