プロローグ
序章 法システムのパラドクス (江口厚仁)
1 法/不法
――法の基底コードのパラドクス――
2 法の支配
――法の政治性/非政治性のパラドクス――
3 先例拘束性
――法の過去/現在/未来のパラドクス――
4 法令拘束性
――司法的立法のパラドクス――
5 憲法改正
――法の力のパラドクス――
6 むすびにかえて
――パラドクスの積極的活用法――
第Ⅰ部 折り合う
第1章 法の理念と現実はいかにして接近可能か? (城下健太郎)
――憲法九条と永遠平和の理念――
1 法の理念と現実をめぐる問い
2 いくつかの解決方法
3 永遠平和の実現への道
4 むすびにかえて
――憲法九条との付き合い方――
[コラム1]未来のために今できること (鈴木美穂)
第2章 中心なき社会の権利論 (西村枝美)
1 自 由
2 自由権
――創設ではなく維持として――
3 選挙権
――治者の証ではなく日常の維持として――
4 平 等
――等しさへの権利ではなく距離要請として――
5 尊 厳
――天賦ではなく各人の創設として――
6 権利の役割
第3章 組織に法令を遵守させる事実的な力 (福井康太)
――「第三者委員会」を手がかりに――
1 「第三者委員会」の位置づけ
2 観察の観察
3 再発防止のエンフォースメント
4 「第三者委員会報告書格付け委員会」をめぐって
5 結びに代えて
――事実的エンフォースメントに手続保障は可能か――
第4章 「非知(よくわからない)」のススメ (林田幸広)
――「ふわふわ」した社会を観察してゆくための準備として――
1 予防できないのに予防に失敗すると責められる
2 社会は「ふわふわ」している
3 非知を不可視化する概念
4 おわりに
――非知に向けて考えること――
第Ⅱ部 生み出す
第5章 紛争処理において「待つ」ことの意義 (上田竹志)
1 はじめに
2 事例1
3 事例2
4 事例3
5 おわりに
第6章 空間は法を作動させる夢を見るか? (兼重賢太郎)
――景観論を手がかりに――
1 はじめに
2 景観の法的定義
3 景観利益の諸相
4 ものとしての景観
5 結びにかえて
[コラム2]被爆者にとっての〈復興〉を手探りで考える
――布野修司の都市計画批判を手がかりに (桐谷多恵子)
第7章 民事訴訟による暴力の停止と対論の再生 (仁木恒夫)
1 民事訴訟の手続的機能
2 民事訴訟における法言説と関係形成
3 強制執行停止事件の事例分析
4 おわりに
第8章 「営業の自由」に対する行政規制における情報の機能 (塩見佳也)
――健康食品規制のアポリア――
1 「健康食品」
――この曖昧なるもの――
2 「営業の自由」に対する制限と許可制・届出制
3 不確実性の制御における行政による情報・知識の創出と「情報行政法」
[コラム3]消費者の被害救済と自律支援を両立するには (宮園由紀代)
第Ⅲ部 息づく
第9章 このワキ毛、剃る剃らないは私が決める (吉岡剛彦)
――女性の身体をめぐるジェンダーと自己決定権――
1 いつから/どのくらい剃られているのか
2 女性は無毛というジェンダー
3 毛がない女性身体の理由
4 女のワキ毛、女が決める
――内部からの変革の試み――
第10章 「赦し」と法 (土屋明広)
――「花岡和解」を通して――
1 はじめに
2 花岡事件と花岡和解
3 赦しの条件
4 むすびにかえて
――赦しへの寄与――
[コラム4]ハンセン病問題が問う平和 (辻央)
第11章 「議決への法的拘束力の付与」をめぐって (宇都義和)
――司法制度改革審議会における検察審査会制度改革議論の特徴――
1 拘束力の付与をめぐる過去の議論
2 司法制度改革審議会の改革方針
3 改革対象としての検察審査会
――「論点整理」までの議論――
4 「中間報告」提出までの議論
5 「最終意見書」提出までの議論
6 司法制度改革審議会における議論の特徴
7 さいごに
第12章 法の現場とフィールドワーク/エスノグラフィー (小佐井良太)
――人々とかかわる魅力的な法社会学研究の実践に向けて――
1 フィールドワーク/エスノグラフィー型法社会学研究の必要性
2 フィールドワーク/エスノグラフィー型法社会学研究の経験
3 フィールドワーク/エスノグラフィーをめぐる諸問題
4 フィールドワーク/エスノグラフィー型法社会学研究のこれから
[コラム5]我が子の事故を通して考える裁判の在り方 (吉川豊・吉川優子)
エピローグ