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宮廷人 ベラスケス物語

著:西川 和子

紙版

内容紹介

 ベラスケスは「画家の中の画家」と呼ばれ、スペイン王家の人たちは、
彼によって現代に生き生きと蘇っている。
また、「真実を描く画家」とも言われ、描かれた人物の内面に宿る思いや、
本人も気づかない個性までを、描き出すスペインを代表する画家だ。
 本書は、画家としての歩みだけでなく、宮廷人としての「出世」の階段を昇り、王宮配室長になるまでの姿を追いながら、
単なる「宮廷画家」とは異なる相貌(歴史画・神話画・宗教画)にも
光を当てる楽しい読み物である。

236 頁(口絵4 頁、図版多数)!

目次

はじめに
第1章 駆け出しセビーリャ時代
1 セビーリャの繁栄とベラスケス
2 最初の絵の師匠は、誰?
3 長く師事したのは、画家で文化人のパチェーコ
4 セビーリャ時代の絵は
第2章 絵を携えマドリッドへ
1 一旦マドリッドに出たのだけど
2 マドリッド宮廷
3 ベラスケスの絵が宮廷人の前に
4 絵画コンクール
5 ルーベンスとの出会い
6 マドリッドでの代表作は
 <ベラスケス出世物語1・始まり編>
第3章 修行と勉学──第一回イタリア旅行
1 いざ、イタリアへ
2 何を勉学? 3 メディチ家の別荘
4 イタリアではさらに重要な絵が描かれた
第4章 大量の絵を必要とした1630 年代のマドリッド
1 宮廷はベラスケスを待っていた
2 ブエン・レティーロ宮殿
3 トーレ・デ・ラ・パラーダ
4 輝かしき歴史画「ブレダの開城」
 <ベラスケス出世物語2・王の側に仕える編>
第5章 歴史画・神話画・宗教画
1 王家の様子 2 道化師や矮人たち
3 神話画も 4 美しい宗教画
5 ほかにもあります
 <ベラスケス出世物語3・多忙編>
第6章 今度は絵画の買い付け──第二回イタリア旅行
1 旅立ち
2 教皇の肖像画
3 次々と肖像画の依頼が
4 秘め事
第7章 王家の肖像
1 王宮配室長ベラスケス
2 新しい肖像画
3 エル・エスコリアル
 <ベラスケス出世物語4・上り詰め編>
第8章 貴族への道
1 サンティアゴ騎士団
2 「鏡の間」
3 王女マリア・テレサの結婚
 <ベラスケス出世物語5・完結編>
第9章 謎多き二枚の大作
1 「織女たち」 2 「ラス・メニーナス」
執筆を終えて

著者略歴

著:西川 和子
スペイン史研究・著述家。
著書に
『スペイン宮廷画物語』、『狂女王フアナ──スペイン王家の伝説を訪ねて』、
『オペラ「ドン・カルロ」のスペイン史』、『スペイン十八世紀への招待』、
『スペイン フェリペ二世の生涯』、『スペインの貴公子フアンの物語』、
『ギター前史 ビウエラ七人衆―スペイン宮廷楽士物語』(彩流社)、
『スペイン謎解き散歩(中経文庫)』(KADOKAWA/中経出版)等。

ISBN:9784779121005
出版社:彩流社
判型:4-6
ページ数:235ページ
定価:2500円(本体)
発行年月日:2015年03月
発売日:2015年03月20日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:WFA
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:1D