デジタルで読む脳 × 紙の本で読む脳
「深い読み」ができるバイリテラシー脳を育てる
著:メアリアン・ウルフ
訳:大田 直子
内容紹介
◎かけがえのない「読書脳」が失われる前に、
新たな「バイリテラシー脳」をいかに育てるかーー
「読む脳」科学の世界的リーダーによる画期的な提唱!◎
・文字を読むとき、脳はどれほど複雑な仕事をしているか
・紙の本が、創造力や共感力、記憶力、分析力を高めるわけ
・脳がデジタル・モードになると、読み方はどう変わる?
・熟達した「深い読み」ができる脳のしくみとは?
・脳の発達段階に応じた「読み書き力」「デジタル力」の育て方
・読書脳が失われていくと、文化や社会はどうなるか
・ゆっくり急ぐ「喜びの時間」とは?
デジタルによって人類が大きな転換点を迎えているいま、
紙とデジタルの読む脳の違いを知り、
ともに強いバイリテラシー脳を育てることが、次代を生きる糧となる。
手紙形式で、あなた(読者)に語りかけ、静かに深く問いかける
珠玉の読書脳体験がここに。
★ 立花隆・養老孟司・松岡正剛・竹内薫・山形浩生・池谷裕二・瀬名秀明・佐倉統・山本貴光 氏ら絶賛の
名著『プルーストとイカ: 読書は脳をどのように変えるのか?』、待望の続編!
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::目次::
第一の手紙・・・デジタル文化は「読む脳」をどう変える?
第二の手紙・・・文字を読む脳の驚くべき光景
第三の手紙・・・「深い読み」は、絶滅寸前?
第四の手紙・・・これまでの読み手はどうなるか
第五の手紙・・・デジタル時代の子育て
第六の手紙・・・紙とデジタルをどう両立させるか
第七の手紙・・・読み方を教える
第八の手紙・・・バイリテラシーの脳を育てる
第九の手紙・・・読み手よ、わが家に帰りましょう
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::著者:: メアリアン・ウルフ
カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA) 教育・情報学大学院の
「ディスレクシア・多様な学習者・社会的公正センター」所長。
専門は認知神経科学、発達心理学、ディスレクシア研究。その優れた業績により、多数の賞を受賞。
著作は『プルーストとイカ: 読書は脳をどのように変えるのか?』など
::訳者:: 大田直子
翻訳家。訳書は、エリエザー・スタンバーグ『〈わたし〉は脳に操られているのか』、デイヴィッド・イーグルマン『あなたの脳のはなし』、オリヴァー・サックス『意識の川をゆく』など、多数。
目次
■第一の手紙・・・デジタル文化は「読む脳」をどう変える?
■第二の手紙・・・文字を読む脳の驚くべき光景
脳の可塑性・専門化・音速の自動性
三つの円形舞台サーカス:巨大なテントの下で/注意のスポットライト/
視覚のリング/言語のリング/認知リング・感情リング
■第三の手紙・・・「深い読み」は、絶滅寸前?
文中には何がある?:注意の質
深い読みの喚起プロセス:心象の力
共感ーー他人の視点になる
背景知識
深い読みの分析プロセス:類推と推論/批判的分析
■第四の手紙・・・これまでの読み手はどうなるか
読みのすべてをつなぐデジタル・チェーン:どれだけ読むか/どう読むか/
何を読むか/どう書かれるか
自分を実験台にして:最後の環ーーなぜ読むのか
■第五の手紙・・・デジタル時代の子育て
注意散漫な子どもたち:バッタの心/記憶への影響
外部の知識源への依存
読み方は考え方を変え、考え方は読み方を変える
■第六の手紙・・・紙とデジタルをどう両立させるか
ひざのすき間でーー最初の二年間:読んでいるとき、からだはどう反応するか
二歳から五歳までーー言語と思考がともに飛び立つとき
ガマノコシカケと物語の秘密の言葉
画面モードに設定されてしまう前に
つなぐべきか、つながざるべきかーー問題は、どれを、いつ
将来の準備
急ぎすぎないで
■第七の手紙・・・読み方を教える
どこから始めるか:子どもたちに何が必要かを見つける/
教師が知っておくべきこと/あらゆる学年で、あらゆる分野で
■第八の手紙・・・バイリテラシーの脳を育てる
子どもの発達へ向けた提案:印刷媒体のたいせつな役割/デジタルの知恵
三つの大問題:第一のハードルーー媒体がおよぼす影響の調査
第二のハードルーー専門家の研修・育成
第三のハードルーー利用機会と関与の格差
注意、記憶、接続、推論、分析、そして跳べ!
■第九の手紙・・・読み手よ、わが家に帰りましょう
観想・熟考の生活:喜びの時間/社会的利益のための時間/知恵の時間
読書と良い読み手の未来