序 章 なぜNPOで働く女性のキャリアを取り上げるのか
1 本書は何を明らかにしようとしているのか
2 本書で用いる言葉について
3 本書の構成
第Ⅰ部 社会と制度の背景
第1章 社会と制度の中で女性の働き方はどのように変わってきたのか
1 日本における女性労働の変遷
(1)戦前から戦後まで
(2)高度経済成長期(1950~70年代)
(3)男女雇用機会均等法の前後(1980~90年代)
(4)2000年代以降
2 女性の就労をめぐる政策・制度の展開
(1)雇用関連の法制度の整備
(2)税制・社会保障制度と就業構造
第2章 女性と民間非営利活動はどのように捉えられてきたのか ―先行研究と理論的視点から
1 民間非営利活動における女性たち
(1)女性たちの自発的な活動
(2)性別役割が影響する女性の姿
(3)制度化の影響―ケア労働と指定管理の視点
(4)各種の調査研究からみえる女性の状況
2 活動の理解に向けた理論
(1)ケイパビリティ・アプローチへのまなざし
(2)キャリア理論の視点から
第3章 民間非営利活動の広がりと制度の展開
1 日本における活動の系譜
(1)社会に役立つことを目指す活動
背景にあるもの/古代から近世まで/近代から戦前まで/戦後か
ら高度成長期以前まで/高度成長期から昭和末期まで/平成から
阪神・淡路大震災まで/阪神・淡路大震災と東日本大震災を経て
(2)自身の関心に応じて参加する活動
活動の範囲/前史,1945~1970年代/1980~1990年代/2000年代
の多様な展開へ―公共政策と企業・民間の取り組み
2 NPO・民間非営利部門に関わる動き
(1)制度の整備とNPOの広がり
(2)公共サービスの外部化と雇用の広がり
(3)NPOにおける働き方と今後の方向性
第Ⅱ部 職場とキャリア形成の実情
第4章 個人にとっての市民活動
1 聞き取り調査の背景と概要
2 聞き取り調査事例の検討
(1)市民活動への参加を促すもの
(2)市民活動への参加を継続させるもの,中止させるもの
ネットワークの効用/市民活動における個人の役割/個人の生活
における活動の位置
3 選択肢としての市民活動
第5章 働く場としてのNPOと女性の就業
1 NPO法人で働く女性― 2014年調査から―
(1)アンケート調査の概要
(2)調査回答者の状況
回答者が働く団体の状況/有給職員の状況/前職の経験/現在の
就労状況/今後の方向性/考 察
(3)仕事の満足度と就業継続に関する分析
仮 説/被説明変数/説明変数/分析モデル/推計結果/仮説検
証1:給与の満足度/仮説検証2:技能習得の満足度/仮説検証
3 社会貢献の満足度/まとめ
2 社会課題の解決を目指す事業で働く女性― 2024年調査から―
(1)アンケート調査の概要
(2)調査回答者の状況
回答者が働く法人/有給職員の状況/前職の経験/現在の就労状
況/今後の方向性/考 察
(3)2つの調査からみえる変化
年齢・年収構成の変化と雇用安定性の兆し/就労経路と定着性の
高まり/処遇改善の背景と課題の継続
(4)女性たちの声から
処遇・財源/キャリアパス・昇進障壁/ライフステージ・将来不
安/小規模性・働きにくさ/文化・価値観/希望・やりがい・継
続意欲
第6章 組織の運営と人材育成
1 民間非営利組織の現状
2 組織の人材育成とキャリア支援― 2020年組織調査から―
(1)調査概要
(2)組織の運営と人材育成の取り組み
回答を得た組織/コロナ禍の影響/組織の人材育成/組織の状況
(3)女性のキャリア形成を支える仕組み
3 なぜ,NPOでは女性がキャリアを描きにくいのか
(1)財政基盤と雇用の不安定さ
(2)NPOに対する社会的理解
(3)キャリア形成の制約
(4)個人・組織・社会の相互作用
4 キャリアの展開と可能性
(1)資金調達と人材育成の連動性
(2)多様なキャリア機会としてのNPO
(3)創業・起業というキャリアパス
(4)NPOにおけるキャリア展開の可能性
第7章 NPOで働く女性たちはどのようにキャリアを築いてきたのか
1 NPO内でキャリアを築いた女性
2 NPOと企業を行き来する女性
3 NPOを経験して起業した女性
第8章 NPOで働く女性のキャリア形成から何が見えてきたのか
1 これまでの社会の変化の振り返り
2 NPOにおけるキャリア形成の可能性
(1)個人の側からみたキャリアの再構築
(2)組織の側からみた人材育成と支援
(3)社会の側からみた制度的・政策的支援
(4)持続可能なキャリアと社会をめざして