序 章 〈構造的差別〉との〈対話〉へ 山北輝裕・川端浩平
1 本書の狙い
2 「人間とは差別をする存在である」
3 実証主義批判と体験型社会学
4 〈慣習的差別〉モデルの生成過程――手紙形式の〈対話〉のなかで
5 Critical Discrimination Studiesへ――本書の構成
第1章 ジモトとレペゼン
――抑圧されている人びとの世界の記述をめぐって―― 川端浩平
1 ジモトを描くこと
2 二〇二三年九月一日――東京都庁前
3 二〇二三年三月一八日――FUNIの結婚式
4 一九七〇年代後半――ニューヨーク・サウスブロンクスと引き裂かれた正義
5 「悪い」ことはどのように描かれてきたのか
6 二〇二四年一月――「悪い」から「正しい」を問い直す
7 ジモトよ――hey hood
8 ジモトを記述する/歌うこと
コラム1 国家と民族の間、強いられるアイデンティティ
――韓国に滞在する朝鮮族を中心に―― 崔海仙
中国朝鮮族の歴史的背景
民族的アイデンティティの変化
社会的排除と疎外感
経済的要因
メディアと政治の影響
市民として共生を目指して
第2章「その場におるだけでええ」権利のために
――市民生活における外国人監視の論理に抗して―― 稲津秀樹
1 「悪い人」を決めているのは誰か?
2 「入管問題」と後期入植者状況
3 後期入植者状況の抜け道?――市民生活から「多文化共生」を再考する
4 市民生活のエッジを歩く/エッジに耳を傾ける75
5 「その場におるだけでええ」権利のために
コラム2 キンガーのガパオライス 長谷川愛
第3章 なにもしないことをする
――身体障害者の介助現場における「待つこと」のリアリティ―― 前田拓也
はじめに――一つの「到達点」から
1 重度訪問介護――「見守り」の誕生
2 障害者運動における「自立生活」とはなにか
3 聞くと待つ
4 「聞く」と状況
5 「待つ」ことと介助者の身体性
6 重度訪問介護において「待つこと」
コラム3 聴覚障害者の自立生活センター 飯塚諒
授業をサボれない
聴覚障害者の自立生活センター
「飲み会」に通訳を……?
飲み会での通訳の問題
あの時とこの時
コラム4 一期一会の学修支援 佐野市佳
第4章 異端の対話、埒外の都市
――野宿状態を経験したある女性にとっての「住まうこと」―― 山北輝裕
1 時代劇の流れる午前
2 「あの人がここにいるんだ」という驚き
3 ただ横にいる
4 アパート暮らしの「越冬」
5 訪問看護をこえて
6 泊まり込み支援
7 地域づくりとしての訪問
8 彼女は路上へは戻らなかった
9 〈埒外〉の都市
コラム5 『支援者』になった自分 川元みゆき
第5章 当事者による体験型社会学はいかにして可能か
――生きづらさを〈対話〉する社会学・試論―― 伊藤康貴
1 問題の背景――オートエスノグラフィーと当事者研究の台頭
2 ソシオグラフィと体験型社会学
3 当事者による体験型社会学やソシオグラフィはいかにして可能か
4 当事者研究としての体験型社会学
5 日常と社会学をつなぐ――まとめにかえて
コラム6 差別のある日常で希望を探す 織田佳晃
「啓発で差別はなくならない」
差別のある日常を生きること
トランスヘイトという日常風景
ヘイトコメントをやり過ごす
解決の糸口?
抹消される生
差別は手ごわい、でもなくしていける
コラム7 ドナウへゆきし息子を求めて
――ある死別親のグリーフワークとオートエスノグラフィー―― 横山正和
第6章 部落差別の「新たな形態」としての自治活動問題と住民交流問題
――〈構造的差別〉の観点から―― 中川理季
1 自治活動問題・住民交流問題と部落差別
2 自治活動問題――自治会の不在
3 差別解消コストは、誰が担うのか?――住民交流問題
4 関係の記述から差別を捉える
第7章『人間の解放』をめざす人びと 三浦耕吉郎
1 関係性のなかの部落差別
2 保育園新設運動から解放講座「人権ツアー」へ
3 「ヤクザ屋さん」は恐いか?
4 青年部にみる協同のかたち
5 新たな課題/受け継がれる課題
あとがき 前田拓也