序 章 ギャルママという社会現象―ギャルママからみる現代社会
はじめに
1 異質な母親像として現象化されたギャルママ
2 拡大しつづける母親の役割葛藤
3 サブカルチャーが可能にする母親規範の再考
第1章 母親らしさとはなにか
はじめに
1 近代家族の成立と大衆化、そして多様化
2 近代家族の母親規範
3 これまでの母親規範研究の限界と課題
4 研究デザインと使用するデータ
第2章 ギャルママのファッションは「違う」のか―多様化する母親のファッション
はじめに
1 テキストにおける入卒園式ファッション
2 画像における入卒園式ファッション
3 ファッション志向の高い母親の中でも異なるギャルママのファッション
第3章 ギャルママのファッションはなぜ「違う」のか―自己の満足と他者との関係性のはざまで
はじめに
1 「自分の好きな服を着る」というこだわり
2 母親であることとの両立
3 エンパワーメントの源としてのファッション
第4章 ギャルママの家事・育児は「違う」のか―多様化する家事・育児の志向性
はじめに
1 雑誌の見出し語からみた母親像
2 内容構成からみる紙面の傾向
3 言説からみる家事・育児
4 共通するおしゃれな母親像と異なる家事・育児
第5章 ギャルママの子育てはなぜ「違う」のか―「非教育ママ」の尽くす子育て
はじめに
1 子どもの将来に期待すること
2 子育てで重視すること
3 学歴よりも「やりたいこと」を重視する子育て
第6章 ギャルママは「違い」をどう受けとめるのか―母親の役割葛藤と対処方略
はじめに
1 個としての自己と母親としての自己の葛藤
2 葛藤を解消する方法
3 新しい母親像の提示と従来の母親像の強化
終 章 ギャルママからみえてきたこと―母親規範の「多様性」とはなにか
はじめに
1 母親の外見やファッションからみる画一性
2 自己犠牲的な母親像の再生産
3 メディアとしてのファッションの情報伝達力
4 おしゃれな母親を描くマスメディアの功罪
5 不良少年少女のサブカルチャーの変容
6 ギャルであり、ママであるという「新しい」母親像