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テキスト ランドスケープデザインの歴史

編著:武田 史朗
編著:山崎 亮
編著:長濱 伸貴

紙版

内容紹介

日本語で書かれた初のランドスケープデザイン近代史教科書。19世紀に初めてランドスケープアーキテクトを名乗ったオルムステッドの仕事から2000年代の世界の動向まで、アメリカ及びヨーロッパ他諸外国の歴史と最新作を通史として語り、日本の状況にも触れる。都市・建築・土木を繋いできた職能の誕生と発展、現在を知る一冊。

目次

1部 1850-1939:民主主義と工業化の時代
第1章 1850-1899:近代ランドスケープデザインの幕開け
0 時代背景/1 イギリスの公園の誕生/2 都市施設としての公園/3 都市の骨格としての公園/4 自然公園運動
column オルムステッドがめざした社会改革
column ピクチャレスク──世界のコントロールという命題を巡って
第2章 1900-1919:理想都市の風景
0 時代背景/1 コミュニティの都市/2 美しい都市/3 ナショナルトラスト
column 田園都市レッチワース誕生前夜──ハワードの夢と実践
column 庭園から共用庭園、そして都市公園へ──イギリスのスクエアーの場合
第3章 1920-1929:車社会と抽象芸術
0 時代背景/1 パークウェイと郊外開発/2 キュビスムの庭
column アヴァン・ギャルドの台頭──20世紀のアートシーン
column ミースの空間構成と庭園のモダニズム
第4章 1930-1939:モダニズム
0 時代背景/1 ランドスケープのモダニズム/2 自然主義とモダニズムの対話─アメリカ─/
3 国家社会主義とモダニズム─ヨーロッパ─
column 建築・都市計画のモダニズム概観
日本コラム 1850-1939
概観①:公共空間を対象とする職能集団の誕生
美しい国土づくりの実践者、本多静六
関東大震災が生んだ52の小公園
2部 1940-1979:都市生活と環境の対峙
第5章 1940-1949:生活空間の機能と造形
0 時代背景/1 カリフォルニアの変革─アメリカ─/2 CIAM都市計画とコラボレーション-オランダ─/3 幾何学と自然主義─北欧─/4 地域主義的モダニズム─中南米─
column アメリカ・モダンランドスケープの父、トーマス・チャーチ
column ベルギーのジャン・カニール・クラス
第6章 1950-1959:モダンデザインの生産
0 時代背景/1 モダンランドスケープの展開─アメリカ─/2 CIAM都市計画の光と影─オランダ─/3 グッド・デザインの探求─スイス─
column 拝啓 ヒデオ・ササキ様
column 水平面への寵愛──カルロ・スカルパの庭
第7章 1960-1969:都市空間への挑戦
0 時代背景/1 組織設計事務所の確立─アメリカ─/2 自然とモダニズム─アメリカ─/3 コミュニティとモダニズム─アメリカ─/4 園芸から都市空間へ─フランス─/5 土木景観のリアリズム─オランダ─
column ローレンス・ハルプリンの仕事
column 環境分析とプランニング手法の進化
第8章 1970-1979:ポストモダンと環境への眼差し
0 時代背景/1 建築の屋外への展開/2 体験者のためのデザイン/3 環境主義のランドスケープ─アメリカ─/4 自然主義から工学主義へ─ドイツ─/5 ヴェルサイユの教育と職能の確立─フランス─
column アースワークが生み出す空間体験
column ベトナム・ベテランズ・メモリアル──都市に対峙する寡黙な壁
日本コラム 1940-1979
概観②:ランドスケープデザインの確立をめざして
「庭は人」である
「辺境」日本におけるニュータウン開発
3部 1980-2009:風景の再構築に向けて
第9章 1980-1989:ミニマリスムと現象の美学
0 時代背景/1 ラ・ヴィレット公園国際設計競技/2 ローカルなポストモダニズム/3 アートとデザインの境界線/4 アートとしてのランドスケープデザイン/5 現象の美学
column ピーター・ウォーカーとミニマリスムの美学
column 1980年代のウォーターフロント開発
第10章 1990-1999:ランドスケープアーバニズム
0 時代背景/1 ヨーロッパの新しい波/2 エコロジーとデザイン/3 ランドスケープアーバニズムへ
column ペンシルバニア大学ランドスケープアーキテクチャー学科の伝統と進化
column 参加のデザイン
第11章 2000-2009:環境、都市、人
0 時代背景/1 環境とランドスケープ/2 都市とランドスケープ/3 人とランドスケープ
column「次の自然」のデザインリテラシー
日本コラム 1980-2009
概観③:ランドスケープデザインの社会化
日本のエコロジカル・ランドスケープ計画
市民参加型パークマネジメントの変遷

図版出典・参考文献
ランドスケープデザイン重要人物事典
索引

著者略歴

編著:武田 史朗
1972年東京都生まれ。ランドスケープアーキテクト、建築家。立命館大学理工学部建築都市デザイン学科准教授。武田計画室主宰。著書に『イギリス自然葬地とランドスケープ』、作品に福良港津波防災センター・ランドスケープ、花都区文化芸術中心・ランドスケープ(進行中)など。
編著:山崎 亮
1973年愛知県生まれ。コミュニティデザイナー、ランドスケープアーキテクト。studio-L代表。ひょうご震災記念21世紀研究機構主任研究員。主な仕事に海士町総合振興計画、マルヤガーデンズコミュニティデザインなど。主な著書に『マゾヒスティック・ランドスケープ』『震災のためにデザインは何が可能か』など。
編著:長濱 伸貴
1967年大阪市生まれ。ランドスケープアーキテクト。神戸芸術工科大学環境・建築デザイン学科准教授。E-DESIGN代表。主な作品に三田市総合文化センター・ランドスケープ、なんばパークス2期・屋上公園、京染会館・京染の庭など。

ISBN:9784761531874
出版社:学芸出版社
判型:B5変
ページ数:208ページ
定価:3200円(本体)
発行年月日:2010年10月
発売日:2010年10月30日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:TQS