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ドイツのコンパクトシティはなぜ成功するのか

近距離移動が地方都市を活性化する

著:村上 敦

紙版

内容紹介

ドイツの街は、なぜコンパクトで活気があるのか。日本のコンパクトシティは、なぜ失敗するのか。人口減少・超高齢社会に車主体の交通は成り立たなくなる。車の抑制、住宅地の高密度化、商業施設の集約、公共交通の財源確保など、移動距離の短いまちづくりによって交通を便利にし、経済を活性化するドイツのしくみを解説。

目次

1章 日本のコンパクトシティはなぜ失敗するのか
 都市計画制度が人口密度の違いを生みだす
 日本の都市の寿命は人の半生にしかならない
 人口減少が地域に与える真のインパクトを理解する
 人口動態が緩やかなドイツ
 強い地域経済をつくるエネルギーと交通

2章 地域経済を活性化する交通とは
 交通まちづくりの社会的ジレンマ
 マイカーよりも他の交通手段を選択すべき理由
 日本の「コンパクトシティ」とドイツの「ショートウェイシティ」
 オルタナティブな交通を読み解くキーワード

3章 ショートウェイシティ─移動距離の短いまちづくり
 なぜ、フライブルクは公共交通が充実しているのか
 モータリゼーションが破壊したもの
 自動車を抑制するフライブルク市の交通政策
 フライブルクの中心市街地を活性化する交通政策
 渋滞は交通問題ではない

4章 マイカーを不便にするコミュニティのデザイン
 道路を暮らしのための空間へとり戻す
 シェアド・スペース─交通ルールを取り去った道路
 公共交通の空白地帯を埋めるオルタナティブ交通

5章 費用対効果の高いまちづくりのツール、自転車
 次世代の自転車交通政策
 自転車交通の費用対効果
 活況を呈する自転車ビジネス
 進化する自転車インフラ

6章 交通のIT化とシェアリングエコノミーは地域を幸福にするか
 拡大を続けるカーシェアリング
 自動運転車とウーバーの可能性
 ロードプライシングとITSで車は減るか?
 IoTが多様な交通を選択可能にする
 電気自動車は有効か?

著者略歴

著:村上 敦
村上敦/ドイツ在住ジャーナリスト、環境コンサルタント。1971年生まれ。執筆、講演等でドイツの環境政策、交通政策、都市計画制度を日本に紹介する。一般社団法人クラブヴォーバン代表。日本エネルギーパス協会、日本エネルギー機構の顧問。著書に『フライブルクのまちづくり』『100%再生可能へ!ドイツの市民エネルギー企業』『100%再生可能へ!欧州のエネルギー自立地域』(以上、学芸出版社)など。

ISBN:9784761526399
出版社:学芸出版社
判型:4-6
ページ数:252ページ
定価:2200円(本体)
発行年月日:2017年03月
発売日:2017年03月13日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:TQS