出版書誌データベース

フリーランスから法人化を検討している方、会社員から独立を考えている方、あるいは「事業を拡大したいが人を雇いたくない」と悩んでいる方へ。本書は、500社を支援してきた税理士が、固定費なし・リスクなし・ストレスなしの「1人会社」を実現する経営実務を完全解説した一冊です。

■本書が他の経営書と違う点
世の中の経営書の多くは「売上最大化」「事業拡大」を前提としています。しかし本書では、その真逆の「必要な分だけ効率的に稼ぎ、時間の自由を最大化する」という、ライフスタイル優先の経営哲学を提唱しています。
著者は「時間=命」と断言します。売上を増やすために人生の時間を犠牲にするのではなく、最小限の労力で必要な収入を得て、残りの時間を自分の人生に使う。AI・クラウドツールを駆使し、外注やシステム化で「やらないこと」を徹底的に増やす。この逆張りの発想こそが、これからの時代に求められる経営スタイルです。

■本書で学べる具体的な内容
・会社設立の手続きから税務・社会保険の実務まで網羅
・効率的な売上の作り方とマーケティング戦略
・徹底的なコスト削減と「固定費ゼロ」の実現法
・AI・クラウドツールを活用した業務自動化
・1人会社の時間管理と「やらないこと」の決め方
・フリーランスと法人化、どちらを選ぶべきか

■著者略歴
税理士・中小企業診断士。『「仕事が速い人」と「仕事が遅い人」の習慣』（15万部突破）など著書多数。20年以上にわたり500社の経営を支援し、「少人数で効率的な経営」の実践者として支持を得ています。

第１章　１人会社の魅力と可能性
1-1　１人会社の定義とメリット
1-2　１人会社の３つのデメリットと対処法
1-3　１人会社に会う仕事・合わない仕事
1-4　１人会社に向いている人・向かない人
1-5　個人事業主か法人化、どちらがいいか
1-6　１人会社の対外的な見え方
1-7　１人会社は今、追い風が吹いている
1-8　リスクマネジメントの基本
1-9　理想の働き方とライフスタイル設計

第2章　１人会社の設立と運営方法
2-1　１人会社の作り方と実務の基本フロー
2-2　１人会社の役員と資本金
2-3　開業後に必要な届出手続き
2-4　１人会社の登記について知る
2-5　１人会社の業種と営業方法
2-6　１人会社の経理の仕組み
2-7　専門家に依頼できること
2-8　１人会社が守るべき法律
2-9　１人会社と契約書
2-10　１人会社が整備すべき規約など
2-11　「何を、いつ、どこでやるか」をリストアップする
2-12　副業から１人会社へ移行する際の注意点

第3章　営業とマーケティングの実践
3-1　会社を作る前の準備が重要
3-2　１人会社で必要な売上高とは
3-3　売上をいかに上げるか
3-4　マーケティングの基本
3-5　自分の売り込み方とブランディング
3-6　１人会社の立地と、オンラインの手法
3-7　１人会社の海外展開
3-8　１人会社の広告宣伝
3-9　１人会社を完全オンラインで運営する方法

第4章　会計・財務の基礎
4-1　知っておくべき決算書類の概略
4-2　経費にできなるもの・できないもの
4-3　費用（固定費・変動費）の種類と扱い方
4-4　役員報酬と配当の決め方
4-5　徹底的なコストダウン術
4-6　外注活用・システム導入・クラウドツールなど
4-7　借入れ・融資の賢い活用法
4-8　保険の賢い選び方
4-9　不要な契約を迫る「甘い蜜」に要注意
4-10　月次・年次でやるお金の管理フロー
4-11　公私混同は禁止する
4-12　経営者の特権など無いと心得る

第5章　税金と社会保険
5-1　１人会社でかかる税金
5-2　社会保険料とその手続き
5-3　１人会社と「会社＋個人」の税金
5-4　多くの人が間違う１人会社の節税
5-5　１人会社と税理士・社会保険労務士
5-6　１人会社と上場会社の税金の違い
5-7　１人会社の補助金・助成金

第6章　会社と個人の資産形成
6-1　１人会社では、投資をする必要がある
6-2　投資のやり方と、外部投資の考え方
6-3　お金以外への投資
6-4　１人会社の投資の終わらせ方
6-5　内部留保を積み上げ、B/Sを強くする

第7章　人生の質を高める働き方
7-1　１人会社と時間の哲学
7-2　１人会社で「やること」と「やらないこと」
7-3　１人会社の時間計画術
7-4　１日をデザインする
7-5　AIと外部リソースで時間を増やす

第8章　経営計画で会社を見える化する
8-1　１人会社の経営計画の基本思想
8-2　人生設計から経営計画を立てる（前編）
8-3　人生設計から経営計画を立てる（後編）
8-4　家計の見直しと最適化
8-5　経営計画の運用と管理
8-6　上場会社に負けない経営指標

第9章　１人会社の終わらせ方
9-1　１人会社には終わりがある
9-2　１人会社の終わらせ方のパターン
9-3　１人会社の解散時の具体的な手続き
9-4　休眠を続けるとどうなるか
9-5　終わりを考えて経営をする
9-6　すっきりやめて、また始めてもよい

著：山本 憲明
1970年兵庫県西宮市生まれ。税理士、中小企業診断士、気象予報士。
山本憲明税理士事務所代表。H&Cビジネス株式会社代表取締役。
1994年早稲田大学政経学部卒。
大学卒業後、大手制御機器メーカーで、半導体試験装置の営業・エンジニアと経理を経験。
11年の会社員生活ののち、2005年、山本憲明税理士事務所を設立。
現在は、少人数で効率的な経営を行いたい経営者をサポートし、その経営者がお金、時間、（家族など）人との関係の全てにバランスが取れた楽しい経営が実現できるよう、実践と勉強に励んでいる。また、「仕事を速くする」技術を発揮し、本業のかたわら、各種投資や馬主活動、少年野球指導なども行っている。15万部突破の『「仕事が速い人」と「仕事が遅い人」の習慣』（明日香出版社）など、著書多数。