人民とはなにか?
他著:アラン・バディウ
他著:ジュディス・バトラー
訳:市川 崇
紙版
内容紹介
「シャルリー・エブド」事件や〈イスラム国〉などの国際テロリズムは、湾岸戦争以来のアメリカの拡張的な世界戦略の結果によることがはっきりしてきました。この新自由主義的グローバリズムは、貧富の格差を拡大する不安定要因であることがはっきりしてきました。本書はこうした世界戦略に抗する革新的主体としての「人民」概念を洗い直し、その再興を促す、世界的に著名な6名の思想家による論集です。
目次
序
「人民」という語の使用に関する二四の覚書き―アラン・バディウ
「大衆的(人民の)」と言ったのですか?―ピエール・ブルデュー
われわれ人民―集会の自由についての考察―ジュディス・バトラー
可感的にする―ジョルジュ・ディディ=ユベルマン
象徴的な民衆、想像の民衆?
弁証法的イメージの前で目を擦る
覆いを取り去る、ヘテロトピアを可視的にする
接近し、資料を集め、可視的にする
人民と第三の人民―サドリ・キアリ
人民は何に抗して形成されるのか
人種によって/抗して形成される人民
急進的左翼の国家主義への傾倒
いかにしてフランス人たらずしてフランス人であり得るのか
不在のポピュリズム―ジャック・ランシエール
解題 市川崇