歴博フォーラム
築何年?
炭素で調べる古建築の年代研究
編:坂本 稔
編:中尾 七重
編:国立歴史民俗博物館
紙版
内容紹介
建築史学と自然科学の学際研究が、歴史的建造物の建築年代の調査において大きな成果をあげるようになった。部材の痕跡調査と最新の炭素14年代法を応用した高精度測定による古建築へのアプローチ、宮島や鞆(とも)の浦の町家、滝沢本陣、大善寺本堂、鑁阿(ばんな)寺(じ)本堂における調査事例、年輪年代法など他の年代法との相互検証まで、年代研究の最前線へと誘う。
目次
はしがき…坂本 稔/Ⅰ 古建築と炭素14年代法(古民家の14C年代研究…中尾七重/イラストで学ぶ炭素14年代法…中尾七重、坂本稔、尾高世以子/古民家部材のはかり方…坂本 稔/コラム 日本におけるAMS研究事始め…今村峯雄)/Ⅱ 年代研究への応用(民家編年と測定年代―宮島・鞆の浦の町家…藤田盟児/東北最古級の民家―滝沢本陣横山家住宅主屋および本陣座敷の建築年代に関連して…宮澤智士/柱刻銘は弘安九年 国宝大善寺本堂…渡辺洋子/鑁阿寺本堂にみる中世寺院建築の重層性…上野勝久/コラム 文化財建造物の建築年代…後藤 治/Ⅲ 年代研究の可能性/コラム 年輪年代法と古建築…光谷拓実/コラム 酸素同位体比を使った新しい年輪年代法の登場…中塚 武)/あとがき…中尾七重