首相になれなかった男たち
井上馨・床次竹二郎・河野一郎
著:村瀬 信一
紙版
内容紹介
なぜ、彼らは首相の座を逃したのか―。華々しい経歴に恵まれつつ組閣寸前で断念した井上馨(かおる)。原内閣の後継として政権への執念を燃やすも夢敗れた床(とこ)次(なみ)竹二郎。自民党の実力者として重きをなしながら挫折した河野(こうの)一郎。総理大臣にあと一歩届かなかった三人の男たち。時代背景や好敵手たちとの熾烈な権力闘争、その政治家としての人生の光と陰を描く。
目次
はじめに―「不運」の物語/Ⅰ 井上馨―「電光伯」の悲哀(苦闘の幕末/明治新政府への出仕/元勲級指導者への道/立憲政治の中で/盟友明暗/ただひとたびの機会/埋もれたもの)/Ⅱ 床次竹二郎―「ポスト原」の彷徨(薩摩から官界へ/政友会入り/ポスト原のゆくえ/迷走/政友会への復帰/彷徨の果て)/Ⅲ 河野一郎―「実力者」の隘路(生い立ち/新聞記者から政界へ/鳩山一郎との出会い/吉田茂との闘争/日ソ国交回復交渉―「実力者」への道/暗転/政権に近づいた日/唐突な終焉/おわりに―「不運」の実像