序章 中世社会の家族と制度
一 本書の問題意識
二 家族形態と婚姻史
三 家族制度史と女性史
四 家父長制をめぐって
五 中世の法と家族
第Ⅰ部 家族・親族と政治
第一章 将軍足利義満と公家衆
はじめに
一 足利義満の家司・家礼
二 足利義満の申次
三 近臣公家衆の形成
おわりに
第二章 公家の家司になった人々―室町時代の日野家の家司―
はじめに
一 公家の日野家について
二 公家の家司と日野家
三 能登国若山荘の経営と家司
おわりに
第三章 室町時代における天皇の近臣公家衆―称光・後花園・後土御門の時代―
はじめに
一 近習・内々と外様
二 称光天皇の近臣公家衆
三 伏見宮家に祗候の公家衆
四 後花園院の近臣公家衆
五 後土御門天皇の近臣公家衆と雅楽
おわりに
第Ⅱ部 家族の所有と婚姻
第一章 中世後期における相続と家族法
はじめに
一 単独相続
二 惣領と庶子・女子
三 分国法にみる相続
おわりに
第二章 中世後期の婚姻形態と居住
はじめに
一 「嫁す」について
二 婿取婚・嫁取婚
三 夫婦の食事と居住
おわりに
第三章 嫁迎えの伊勢流武家故実の成立
はじめに
一 婿取りから嫁取りへ
二 伊勢貞陸『よめむかへの事』
三 嫁迎えの故実の定着
四 「北条宗哲覚書」にみえる嫁入り
おわりに
第Ⅲ部 武家の法と文化
第一章 戦国大名の密懐法と夫婦―家父長権力再考―
はじめに
一 夫と妻の関係
二 離婚にみる夫婦
三 密懐法の内容
四 密懐法の真の意図
おわりに
第二章 戦国大名と「国法」―武田氏・北条氏領国の場合―
はじめに
一 『甲州法度之次第』の性格
二 「国法」と『甲州法度之次第』
三 北条氏領国の「国法」
四 「国法」と法度・掟―結びにかえて
第三章 戦国大名の「法度」と分国法―中国の法典と比較して―
はじめに
一 分国法と中国の「法度」
二 明の法典と分国法の比較
三 分国法制定の理由
四 分国法の独自性
おわりに
第四章 戦国武将と易占い
はじめに
一 足利学校と易学
二 武田信玄と占い
三 島津家と占い
おわりに
付図1 将軍足利家・日野家関係系図
付図2 伊勢氏略系図
あとがき
索引