訳者まえがき
凡 例
序文と謝辞
第1章 ヘリテージはいたるところに存在する
1 ヘリテージとは何か
2 ヘリテージ研究とは何か
3 本書の構成
第2章 ヘリテージの理論化――ヘリテージ,モダニティ,物質性
1 はじめに
2 ヘリテージの定義
3 北米,英国,西欧におけるヘリテージ理解の方法を比較する
4 ヘリテージとモダニティとの関係
5 ヘリテージを理論化する
6 結 論
第3章 世界遺産前史――概念の登場
1 はじめに
2 ヘリテージと公共圏の出現
3 国家による統制の起源
4 世界遺産の起源――戦後の国際主義,アスワン・ハイ・ダムとUNESCOの保護キャンペーン
5 1972年の世界遺産条約
6 結 論
第4章 後期近代とヘリテージ・ブーム
1 はじめに
2 20世紀後半とヘリテージ・ブーム
3 後期近代
4 脱工業化,衰退,そして「ヘリテージ化」の台頭――ミュージアムからヘリテージ・サイトへ
5 過去を経験すること――ヘリテージ,「訪問可能性」,そして経験経済
6 ヘリテージとグローバル化――「ブランド」としての世界遺産
7 結 論
第5章 批判的ヘリテージ研究と言説論的転回
1 はじめに
2 ヘリテージ,ナショナリズム,伝統の創造
3 後期近代におけるヘリテージの拡大に対する学術界からの反応
4 過去の翻訳――ヘリテージとインタープリテーション
5 ディスティネーション・カルチャー――ヘリテージと観光研究
6 ヘリテージ,展示の複雑性と表象のポリティクス
7 普遍的価値,ヘリテージを権威化する言説とヘリテージ研究の言説論的転回
8 ヘリテージ言説を越えて
9 結 論
第6章 無形遺産と文化的景観
1 はじめに
2 世界遺産と普遍的価値
3 文化的景観,チュクルパとウルル ―カタ・ジュタ国立公園世界遺産
4 「代表的な」世界遺産リストのグローバル・ストラテジーに向けて
5 無形遺産とマラケシュ,ジャマ・エル・フナ広場のハルカ
6 結 論
第7章 ヘリテージ,多様性,人権
1 はじめに
2 トランスナショナルな世界におけるヘリテージと国民形成
3 異なった競合する「価値」のマネジメントとしてのヘリテージ
4 文化,ヘリテージ,モダニティ,「差異」
5 ヘリテージの普遍的価値と文化的多様性への権利
6 ヘリテージと差異の関係はいずこへ?
7 結 論
第8章 ヘリテージと記憶をめぐる「問題」
1 はじめに
2 過去に溺れる現在?――モダニティの記憶の問題
3 不在というヘリテージ――不在を現前させる
4 「困難な」そして不協和的なヘリテージ
5 過去に圧倒される現在?――不在というヘリテージとその二重性
6 想起のための忘却,忘却のための想起
7 結 論
第9章 対話的ヘリテージと持続可能性
1 はじめに
2 近代主義者の二元論――「大分水界(the Great Divide)」
3 自然遺産と文化遺産――人工的分離
4 先住民の存在論的パースペクティヴ主義とヘリテージの対話的モデル
5 対話的ヘリテージ,環境倫理と持続可能性
6 ミュージアム,対話的ヘリテージと「もの」の倫理的重み
7 対話的民主主義――対話的ヘリテージと対話的意思決定プロセス
8 結 論
第10章 過去のための未来?
訳者あとがき
参考文献
人名索引
事項索引