凡 例
序 章 児童文学から「満洲」の文化特徴を問い直す
1 「満洲」とは何か──多元性、辺境性、連続性
2 「満洲」の文学に関する既存研究とその空白
3 児童文学と綴方活動の有効性
4 児童文学から見た「満洲」
第Ⅰ部 「満洲」児童文学と様々な「満洲」像
第1章 「満洲」における児童文学展開の歴史──機関誌、同人誌、大衆メディア
1 〈内地〉から「満洲」へ渡る児童文学
2 「満洲」児童文学の発展──様々なメディアを舞台にして
第2章 「満洲」童話作家・石森延男の登場──満鉄社員会機関誌『協和』における創作活動
1 渡満初期の石森延男と『協和』
2 『協和』の全体像
3 『協和』を舞台にした児童文学者・石森延男
4 「満洲」童話作家・石森延男の登場
第3章 大陸開拓動員と児童文学──「満蒙開拓青少年義勇軍」をめぐる児童文学試論
1 満蒙開拓青少年義勇軍の動員と児童文学
2 満洲移住協会機関誌とその小学生欄
3 少年義勇軍をめぐる児童文学作品
4 動員する文学・動員される文学
第4章 「満洲」育ちの童話作家・山田健二──「満洲」次世代の主体性を描く
1 「満洲」育ちの童話作家に注目する
2 日本生まれ「満洲」育ちの「満洲」童話作家
3 日満から期待された「満洲」童話作家とその「満洲色」
4 満鉄に支えられる「満洲」の日常と未来
5 「満洲」育ちの日本人として夢見る「満洲」未来像
6 「満洲」次世代の主体性を描く
第5章 戦後日本における「満洲」経験の再構築──山田健二「満蒙開拓青少年義勇軍」作品群の改稿
1 戦前における「満洲」経験を再構築する戦後の「引揚げ文学」
2 序文からわかる戦前と戦後の作品の位置づけ
3 戦後における戦前テクストの書き直し
4 子供の友情を描く危険性と可能性
5 戦後日本社会に閉じ込められた「満洲」体験
第Ⅱ部 日満綴方使節をめぐる「満洲」次世代の誕生
第6章 日満綴方使節の活動──児童がいかに「満洲国」支配へ統合されたのか
1 子供が綴って旅する日満綴方使節の活動
2 日満綴方使節の企画
3 日満綴方使節の選抜
4 日満綴方使節の入選者発表
5 日満綴方使節の「親善」の旅
6 児童を統合する連動のメカニズム
第7章 交錯するまなざし、齟齬する満洲夢──『綴方日本』と『綴方満洲』の比較から見る日満関係のポリティクス
1 日満綴方使節と『綴方満洲』・『綴方日本』
2 『綴方満洲』から見る日本人の「満洲国」像
3 『綴方日本』から見る「満洲」人の主体性
4 「満洲国」はだれのモノなのか
第8章 川端康成と綴方──戦時中の帝国主義とつながる回路
1 なぜ戦時中なのか、なぜ綴方なのか
2 綴方と帝国の夢
3 帝国からの乖離
4 綴方から見る川端の文学的理想
5 踏み台としての帝国拡張、理想の実践場としての「満洲」
終 章 「満洲」次世代の誕生とゆくえ
1 本書のまとめ
2 児童文学から見る「満洲」の特徴とその意義
3 戦後の「満洲」経験に目を向けて
参考文献
初出一覧
あとがき
参考資料
人名・事項索引