はじめに
序 章 観光と近代——まなざし・真正性・パフォーマンス(西川克之)
1 観光と近代
2 観光の表と裏
3 演技(パフォーマンス)と労働
第Ⅰ部 観光研究の視座
第1章 観光振興がもたらす不幸——マーケティング論から定義するDMOの意義(石黒侑介)
1 テーマパーク化するマヤ遺跡
2 貧困を招く世界遺産
3 観光が街を変える
4 オーバーツーリズムの発生と政策転換
5 観光「の」振興か、観光「による」振興か
6 DMOとソサイエタル・マーケティング
第2章 本物の観光資源はどこにあるのか——真正性から真摯さへ(岡本亮輔)
1 すべてが不真面目なキリストの墓
2 偽書『竹内文書』と神都調査団
3 真正性からのアプローチ
4 観光実践と真摯さ
5 真正性から真摯さへ
第3章 舞台としての観光地——「小江戸川越」を創造する空間とパフォーマンス(鈴木涼太郎)
1 地元が観光地になる
2 川越と蔵造りの町並み
3 観光地「小江戸川越」の誕生
4 均質化した郊外に出現したテーマパーク「小江戸」
5 観光地という舞台の主役
6 もう1人の登場人物
第Ⅱ部 観光と地域
第4章 開発が変える地域——白川郷・竹富島のコミュニティ・ベースド・ツーリズム(麻生美希)
1 合掌造り集落の記憶
2 合掌造り集落は安泰なのか?
3 開発に揺れる竹富島
4 観光開発理論からのアプローチ
5 変わらざるを得ない地域とコミュニティ
第5章 農村民泊が直面しているもの——境界をまたぐ実践の良さと困難(越智正樹)
1 意表を突く一言に立ち止まる
2 農村民泊は何のために
3 ごっちゃになっているものを解きほぐす
第6章 文化遺産は誰のものなのか——台湾における日本統治時代の建築(波多野想)
1 台湾・金瓜石鉱山というフィールド
2 遺産の保護?
3 文化遺産としての金瓜石鉱山を巡る現象と人びと
4 モノとしての文化遺産/コトとしての保護・活用
5 「実用的な過去」から迫る地域の実態
第7章 リズムを消費する——K-POPとソウルのトランスな観光空間(金成玟)
1 K-POPとソウル
2 ソウルの物語としてのK-POP
3 メトロポリス・ソウルの都市性
4 K-POPが変えたソウルの都市性
5 K-POPが媒介するリズム
6 消費される都市のリズム
第Ⅲ部 観光と共同性
第8章 関係性としての地域開発——佐渡の集落に見る伝統・街並み・再帰性(門田岳久)
1 過疎と再帰性
2 街並みへのまなざしの転換
3 冊子のエージェンシー
4 観光という複雑性
第9章 観光の領域横断的な拡がり——中国ムスリムの宗教/観光実践(奈良雅史)
1 信仰の危機に立ち向かう回族の若者たち
2 回族社会の変化
3 支教活動の展開
4 エージェンシー論からのアプローチ
5 観光人類学の視座
第10章 観光の政治性、そして人類学——チベット・ラサの観光空間から(村上大輔)
1 「チベット観光」への誘い
2 ラサの観光空間における監視と抑圧
3 日本における「チベット」への眼差し
4 観光、人類学、そしてコロニアリズム
第11章 観光客の違法ビジネスが作るグローバル市場——タメルにおける宝飾商売の事例(渡部瑞希)
1 タメルの宝飾店
2 観光客であるが観光客ではない
3 観光客は卸売業者になりえるか?
4 タメルの市場が紡ぎだすナショナル・トランスナショナルなネットワーク
5 観光人類学の発展にむけて——「下から」立ち上がる観光現象をとらえる
第Ⅳ部 観光とモビリティ
第12章 旅行会社のみせる「安心」——リスクの多様性と多元性(田中孝枝)
1 旅行会社で働くスタッフたちの不安
2 文化仲介者の営み
3 スタッフたちの向き合うリスク
4 旅行の責任
5 リスクの資源化
第13章 冒険としてのバックパッキング——「怖いもの見たさ」の根源を探る(大野哲也)
1 7年半、世界を放浪する
2 冒険としての旅
3 戦後の日本社会における海外旅行
4 バックパッキング誕生
5 冒険的な旅と資本主義
6 冒険的な旅の社会的意味
第14章 社会運動のための旅、社会運動としての旅——サミット・プロテストとプロテスト・ツーリズム(富永京子)
1 旅は社会を変える?
2 社会運動の旅と滞在の空間
3 分析の枠組
4 どのように「政治と旅」をとらえるか?
第15章 不自由な境域観光 ボーダーツーリズム——沖縄台湾間の移動と観光の変化(越智郁乃)
1 香菜茂る国境の島と、ある老人
2 沖縄台湾間の移動形態の変遷——戦後から復帰まで
3 沖縄台湾間の移動形態の変遷——復帰から現在まで
4 沖縄と台湾の間を生きる人びと
5 八重山から来た青年——境域における移動と観光をめぐる力学
文献案内
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