はしがき
第Ⅰ部 解説編
1 ナラティヴとは(森岡正芳)
1 物語は人生において欠かせない
2 出来事と行動の意味
3 ナラティヴの構成要素
4 ナラティヴアプローチの背景
2 ナラティヴは臨床でどのように使えるのか(森岡正芳)
1 疾患と病いの複雑な関係
2 当事者の体験世界を尊重する
3 生きた経験として病いや障害をとらえる
4 物語が現場での見通しを立てる
5 ストーリーの転機をとらえる
6 こちらの「地図」をいったんおいておく
3 サイコセラピーとしてのナラティヴアプローチ(森岡正芳)
1 私たちはどのように体験したことを処理するのか
2 反復する過去を緩める
3 臨床ナラティヴ聴取のポイント
4 ナラティヴによる自己回復
5 他者へと開く物語
第Ⅱ部 事例編
1 ナラティヴ・メディスンの基盤と自己-状態(岸本寛史)
1 語りに基づく医療
2 語りの流れ(語り手の側から)
3 語りの流れ(聞き手の側から)
4 呼応する自己-状態
5 物語としてとらえることの意義
2 時間を語る──精神病院のエスノグラフィーから(野村直樹)
1 時と時間
2 「時間のない時間」と「素の時間」
3 精神病院で聴いたライフストーリー
4 いくつもの時間系列
5 E系列の時間
6 時間とメタ時間
3 人生の転機における物語の生成(野村晴夫)
1 物語が働く諸局面
2 心理臨床における物語の生成過程
3 生涯発達における死別の物語
4 死別の物語の発露
5 物語の探求、物語からの解放
4 夢の聴取とナラティヴ(廣瀬幸市)
1 夢を媒介するクライエントとの対話
2 イメージを聴くために
3 夢について
4 夢の聴取について
5 現任看護教育におけるナラティヴアプローチの実践(紙野雪香)
1 臨床看護現場を取り巻く現状とナラティヴアプローチへの期待
2 “私”の看護実践を語る場の創造──ナラティヴプラクティスの概要
3 Aさんの事例
4 考 察──ナラティヴの視点に基づいて看護実践をとらえ直すための具体的な方法と効果
6 描画療法とナラティヴ
──作者・作品(徴候)と読者(観客)・鑑賞(解釈)が織りなす対話(角山富雄)
1 宮廷女官たち
2 《折り合い》としての描画解釈、ナラティヴ解釈
3 症例を読む
4 不可解な絵と不揃いなナラティヴ
7 エンカウンター・グループ体験を物語る
──日常と非日常をつなぐ試み(村久保雅孝)
1 エンカウンター・グループ体験をめぐって
2 「私」にとってのエンカウンター・グループ
3 エンカウンター・グループ体験の日常性
8 非行少年へのグループアプローチ
──「大切な音楽」についての語りによる意味生成と変容(松本佳久子)
1 非行少年のグループミュージックセラピー
2 少年について
3 事例の経過
4 「大切な音楽」の語りにおける意味の生成と変容について
9 いじめ魔王の冒険
──学校コミュニティにおけるナラティヴアプローチによる心理教育の試み(田代 順)
1 心理教育の対象自身に「語らせる」手法
2 事例の提示
3 考 察
10 高齢者の回想法(山口智子)
1 超高齢化の中で
2 高齢者の回想に対する意味づけの転換
3 わが国における回想法の展開
4 臨床実践と今後の課題
5 回想法のもつ意義
11 障害者支援施設(知的)における「当事者支援」への視点
──利用者と施設職員の「物語」が出会う場所で(山本智子)
1 「当事者(性)」とは何か
2 入所施設におけるドミナントな物語
3 就労支援という場所で
4 他者との関係の中で書き換えられる物語
12 心理テストとナラティヴ①TATを手がかりに(楠本和歌子)
1 TATとナラティヴの接点
2 TATの時間軸
3 時間軸の分析・解釈
4 TATの本質
13 心理テストとナラティヴ②バウムテストを手がかりに(坂中尚哉)
1 バウムテストの活用の試み
2 バウムテストとナラティヴ
3 バウムの外傷の語り
4 カンボジア青年のバウムの語り
5 バウムテストにおける臨床ナラティヴアプローチ
第Ⅱ部各章末コメント(森岡正芳)
あとがき
人名索引
事項索引