ポプラ文庫 日本文学 あ-9-1
明日の湯
下町人情銭湯
著:秋山 浩司
紙版
内容紹介
東京は浅草、浅草寺近くに昭和のはじめから存在する銭湯「明日の湯」。
三代目の三助は現役の大学生。失踪した父親のかわりに、
三代目として毎日番台に掃除にと、雑務に駆りだされる日々。
そのせいで彼女もできないし、就活はおろか、単位も危ない。
時代遅れの銭湯なんか継ぐ気はない――のに、口うるさいばあちゃんと、
天然ぶりがすさまじい母親と一緒に、仕方なく切り盛りしている。
何事もなくのんびりまったり暮らしていたい三助のもとには、しかし、毎日珍客が訪れる。
三助はしぶしぶ彼らの悩み解決に手を貸すことに――。
あたたかいお湯と人情が疲れた心と身体をあたためる、ほっこり銭湯ミステリー。