序章 戦後アジア国際秩序の再編と国際援助 (渡辺昭一)
一 戦後アジア国際秩序の再編をめぐる課題
二 秩序再編戦略としてのコロンボ・プラン
三 本書の構成
第Ⅰ部 イギリスの脱植民地化とコロンボ・プラン
第1章 コモンウェルス体制の再編構想とアジア開発援助 (渡辺昭一)
一 アジアにおける新国際秩序への道
二 コモンウェルス体制の再編
三 コモンウェルス外相会議
四 コロンボ・プランの作成
五 コロンボ外相会議の成果
第2章 衰退国家の武器──イギリスのスターリング・バランスと開発支援 (ブライアン・R・トムリンソン)
一 コロンボ・プランの概要
二 ポンド・スターリング危機とスターリング・バランス
三 コロンボ・プランの財源問題
四 アジア開発とアメリカの介入問題
五 コロンボ・プランとスターリング・バランス
第3章 インド工科大学の創設と国際援助 (横井勝彦)
一 途上国の産業発展を支える教育機関
二 コロンボ・プランにおける技術援助
三 イギリスからインドへの技術援助
四 インド各地におけるIITの設立過程
五 イギリスの思惑とインドの思惑
第4章 時間と金の浪費?──一九五○年代のマラヤ、シンガポール、ボルネオ (ニコラス・J・ホワイ)
一 植民地官僚らの失望
二 従属的地位
三 アメリカによる援助の限界
四 技術協力
五 諮問会議の意義と限界
第5章 イギリスの対外援助政策の再編、一九五六~一九六四年──植民地開発から独立国に対する援助へ (ゲイロールト・クロゼウスキー)
一 開発援助資金政策の分析視角
二 イギリスの植民地開発資金政策──仕組み、困難、変化
三 イギリスの援助と地域文脈
四 世界経済におけるイギリスの新たな立ち位置と独立国への開発資金供与のダイナミズム
五 イギリスの援助政策の再編と地域的特徴
第6章 東南アジアに対する技術援助とイギリス広報政策 (都丸潤子)
一 影響力維持のためのコロンボ・プラン
二 技術援助の重視
三 イギリスの広報政策とコロンボ・プラン
四 グローバルな応用?──アフリカ向けコロンボ・プラン
五 アジア・アフリカの人心掌握のための技術援助
第Ⅱ部 コロンボ・プランをめぐる支援戦略とその変容
第7章 戦後アジア政治・経済秩序の展開とエカフェ、一九四七~一九六五年 (山口育人)
一 エカフェ──戦後アジア最初の地域機構
二 エカフェの発足
三 エカフェの活動
四 アジア経済・外交を取り巻く状況変化とエカフェ
五 戦後アジア諸国の国家建設とエカフェ
第8章 アメリカの冷戦政策と一九五○年代アジアにおける地域協力の模索 (菅 英輝)
一 コロンボ・プランに対するワシントンの初期対応
二 日本加盟問題と一九五四年のオタワ会議
三 アジア経済開発大統領基金と一九五五年のシムラ会議の開催
四 シアトル会議を主催するワシントン
第9章 二つの戦争の間の平和攻勢──フルシチョフのアジア政策、一九五三~一九六四年 (イリヤ・V・ガイドゥク)
一 平和攻勢とバンドン会議
二 アジア諸国歴訪と対日国交正常化の模索
三 中国への依存
四 ソ連援助政策の特徴
五 ソ連の対アジア政策の「挫折」と帰結
第10章 コロンボ・プランの変容とスターリング圏──一九五○年代後半から一九六○年代初頭 (秋田 茂)
一 資金援助から技術協力へ
二 一九五○年代末の経済開発援助とスターリング圏
三 「コロンボ・プランの将来」──コモンウェルス開発計画
四 コロンボ・プラン一○周年──東京(一九六○年)とクアラルンプール(一九六一年)
五 イギリスの開発援助政策の転換点──一九五八年
第11章 多角的援助と「地域主義」の模索──日本の対応 (波多野澄雄/李炫雄)
一 コロンボ・プランと「地域主義」構想
二 鳩山・岸内閣と「多角的地域協力」の推進
三 東京会議と「地域主義」構想の変容
四 「開かれた地域主義」の基盤形成
第12章 アジアにおける国際秩序の変容と日英関係 (木畑洋一)
一 一九五○年代中葉の日本とイギリス
二 岸首相の提案とイギリスの反応
三 イギリスの対東南アジア政策の見直し
四 一九六○年代初頭におけるイギリスの日本観
五 イギリスの後退と日本の台頭
あとがき
事項索引
人名索引