著:アントワーヌ・ベルマン
(Antoine Berman)
1942年、ポーランド移民のユダヤ人である父とフランス人母のもとに生まれる。ソルボンヌ大学で哲学を学びつつ、1967年詩誌La Déliranteを創刊、ドイツ・ロマン主義の研究や翻訳を発表。68年には後のイザベル夫人らとともに演劇運動に身を投じ、学業を中断。のち夫人の母国アルゼンチンに渡り、演劇運動のかたわらスペイン語、ラテン・アメリカ文学を学ぶ。帰仏後、ラテン・アメリカ文学の翻訳と紹介に携わり、英語、ドイツ語、スペイン語の職業翻訳家として活躍。1984年に『他者という試練』を上梓するとともに、国際哲学コレージュのディレクターとして翻訳をテーマとするセミナーを担当。86年には「翻訳センター ジャック・アミヨ」を創設。大学教授資格論文を準備するかたわら、翻訳批評を認知させるために奮闘中病に倒れ、1991年死去。
訳:岸 正樹
1955年生まれ。アテネフランセ、日仏学院にて学ぶ。英米仏の批評理論、翻訳理論を研究。現在、翻訳家、河合塾講師。訳書にJ.-J.ルセルクル『言葉の暴力──「よけいなもの」の言語学』(法政大学出版局)。